「正直、納得はしていない」 “曲げない男”稲森佑貴は道半ばも…

子どもの顔を見れば頑張れる(撮影/高藪望)

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目(7日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)◇

稲森佑貴の代名詞、ドライバーショットの精度はまだ本調子に戻っていない。「きのうはおっかなびっくり振っていて、まだ不安要素が取れていない」と話したが、家で待っている子どもの顔を見れば踏ん張るしかない。

単独首位で週末へ(撮影/高藪望)

フェアウェイキープ率1位の稲森が、初日は50%(7/14)と低迷。「きょうは同じミスをしないように、狙いの位置取りを変えただけ」と2日目は“応急処置”で78%(11/14)まで数字を戻し、「67」で回って通算8アンダー単独首位に立った。

「正直、納得はしていないです」と厳しい言葉で振り返ったが、ボギーは11番の一つだけ。2日間で難度1位の17番は、ティショットをフェアウェイに置いて残り200ydの第2打を80㎝に2オン。「ボギーでも仕方がないと思っていたので、スコアを伸ばせてうれしかった」と、15番からの3連続バーディでトップに駆け上がった。

パパ初優勝がメジャーなら最高だ(撮影/高藪望)

「疲れてきた時が、一番ぼろが出る」とショットの不調はぬぐえないまま。それでも踏ん張りどころになると、今年2月に誕生した第一子の顔が頭をよぎる。「スタート前に動画や写真が送られてくる」と情けない姿は見せられない。「あしたもやることは変わらない。この後練習して、修正したい」。子どもに初めて見せる優勝が、メジャータイトルなら最高だ。(茨城県笠間市/谷口愛純)

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