平和で穏やかな協力・ウィンウィンの海洋秩序を 中国呼びかけ

平和で穏やかな協力・ウィンウィンの海洋秩序を 中国呼びかけ

5日、山東省青島市で開催された第7回大陸棚・国際海底区域制度科学・法律問題国際シンポジウム。(青島=新華社記者/李紫恒)

 【新華社青島6月7日】中国山東省青島市で5日、大陸棚・国際海底(深海底)区域制度の科学・法律問題を話し合う国際シンポジウムが行われた。7回目となる今回は、国内外の海洋関係部門や研究機関の約150人が参加。中国の参加者らは、各国と共に世界により多くの海洋公共財を提供し、平和で穏やかな協力・ウィンウィンの海洋秩序を共同で築きたいとの中国のビジョンを説明した。

 同シンポジウムは2010年に創設され、海洋関係の国際機関、政府部門、専門家、学者の交流を強化し、大陸棚・深海底制度に対する認識を深める積極的役割を果たしている。今年発効30周年を迎えた「国連海洋法条約」は国際海底機構、大陸棚限界委員会、国際海洋法裁判所の三大機関設立の土台となり、海洋問題を討議、処理する重要な多国間プラットフォームをもたらした。今回は三大機関の責任者と国連海事海洋法課長が基調報告を行った。

 中国からは外交部の苗得雨(びょう・とくう)部長助理(次官補)がオンラインであいさつし、次のように述べた。世界的な100年来の大変動が加速度的に進む中、国際海洋秩序も見直されつつある。各国は初心を忘れず、国際海洋法治が正しい軌道を進み、条約が目的と原則、明文規定に忠実に実施されるよう確保しなければならない。正義を堅持し、平和で穏やかな海上秩序を守り、軍事力を盾にした「横行の自由」に反対し、ダブルスタンダード(二重基準)と国際法のルールの恣意(しい)的な適用に反対する必要がある。一部の国が「ルールに基づく国際秩序」を名目に、他国に対し何かにつけ、「内輪の取り決め」で海上での封じ込め、締め出し、抑圧を図るのを警戒しなければならない。

 苗氏はさらに次のように述べた。中国は各国と条約の趣旨を守り、多国間主義の精神を守り、国連海洋法条約に基づく三大機関の職責履行を引き続き全力で支援する。ブルーパートナーシップ協力を推進し、世界により多くの海洋公共財を提供、平和で穏やかな協力・ウィンウィンの海洋秩序を共に築いていきたい。

 自然資源部副部長で国家海洋局長の孫書賢(そん・しょけん)氏は次のように述べた。中国は国連海洋法条約の締約国としてブルーパートナーシップを積極的に築き、2国間・多国間海洋協力を実務的に推進、中国と国際海底機構の合同研修・研究センターを設立し、発展途上国の能力構築を支援している。

 

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