インフレ抑制はなお長い道のり、成長減速させる必要=ECB総裁

[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、インフレ抑制に向けた道のりはなお長く、経済成長を減速させる必要があるという認識を示した。

ラガルド総裁は、複数の欧州紙に掲載された7日付論説で「インフレを経済から排除するまでに、なお長い道のりがある。全てがスムーズに進むとは限らないだろう」と述べた。

当面は、経済成長に対し「以前ほど強くないとしても、引き続きブレーキを踏む必要がある」とし、「物価安定を永続的に確実にするために必要な限り、金利は引き続き制約的である必要がある」と強調した。

ECBは6日、2019年9月以来、4年9カ月ぶりに、主要政策金利の0.25%ポイント引き下げを決定。ただ、引き続きデータに基づき会合ごとに適切な制限レベルと期間を決定するとし、7月に追加緩和を行うかについては示唆しなかった。

ラガルド総裁は6日の会見で、ECBが金融引き締めスタンスを「縮小」する段階に移行しているのかとの質問に対し、そのようなプロセスが進行中であるかどうかは確認できないが、「その可能性は高い」と答えていたものの、論説ではより慎重なトーンが示された。

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