梅雨ガーデンの美しい主役「アジサイ」栽培の極意とは
6月の花といえばまず思い浮かべるのがアジサイ。雨に濡れるとより彩りに深みを増すアジサイは、梅雨時期のうっとうしさを涼やかにしてくれます。
今回はアジサイの栽培でよくあるお悩みをQ&A形式で解決。初心者にも育てやすいオススメのアジサイも、参考価格とともにご紹介します。
記事最後にはアジサイを元気に育てる極意もお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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この記事で紹介する「アジサイ」にまつわるあれこれ
アジサイ栽培でよくあるお悩みQ&A
- 葉ばかりで花が咲かない原因は?
- 鉢花として買ったアジサイは植え替えが必要?
- 年々花色が変わるのはなぜ?
- 枝が高く伸び過ぎたときはどうする?
- お気に入りのアジサイを自分で増やせる?
育てやすいアジサイのオススメ品種3選
- アナベル
- アマチャ
- ダンスパーティー
アジサイ栽培でよくあるお悩みQ&A「花が咲かない」「植え替えは必要?」など
Q1:葉ばかりで花が咲かない原因は?
A1:日照不足・栄養不足のほか、開花後の剪定が遅いと花芽を切ってしまうことがあります。
アジサイの花弁は実はガクが変異したもので、開花時期が終わっても散らずにそのまま残ります。翌年の花芽は夏の終わりにできるため、いつまでも花を放置せず早めに剪定しましょう。
花芽は前年に伸びた枝に付くので、花から2つ下の節目まで切り戻します。
Q2:鉢花として買ったアジサイは植え替えが必要?
A2:できるだけ早めに大きな鉢に植え替えましょう。
鉢植えで出回るアジサイは、流通用に作られた特別な土や、小さめの鉢が使われています。そのままでは管理が難しいため、早めに株の大きさに見合った鉢に植え替えるのがオススメ。
一般的に花が咲いている植物の植え替えはタブーとされていますが、アジサイは性質が強いので開花中に植え替えても大丈夫です。
Q3:ブルー系のアジサイが年々ピンク色を帯びるのはなぜ?
A3:土壌の酸性度で赤っぽくなったり、経年で少しずつ色が変わったりすることがあります。
多くのアジサイは土壌が酸性であればブルー系に、アルカリ性であればピンク系の花色になると言われています。ブルーを維持したいときは青アジサイの専用肥料や、焼ミョウバンを500~1000倍水で希薄したミョウバン水が効果的。
また年を経ると色が薄くなることも。時間帯や光の当たり具合によっても微妙に花色が変わることもあり、色彩の七変化も魅力のひとつです。
アジサイ栽培でよくあるお悩みQ&A「高く枝が伸びすぎたらどうする?」
Q4:枝が高く伸び過ぎたときはどうする?
A4:花をあきらめて思い切って低く剪定するのがオススメです。
背丈が伸び過ぎると高い位置で咲く花が見えず、バランスの悪い樹形に。翌年は開花しませんが、一度思い切って根元から2節上まで剪定しましょう。
できれば少しだけでも花を咲かせたいという場合は、枝の2/3程度を切り戻し、翌年の開花後に残りの1/3を切るという、2年がかりの剪定もひとつの方法です。
Q5:お気に入りのアジサイを自分で増やせる?
A5:アジサイは旺盛に生育するので、簡単に挿し木で増やせます。
アジサイの挿し木に適した時期は6~7月。花後の剪定で切り落とした枝の、上から2節を使うとよいでしょう。
蒸散を防ぐため大きな葉は半分程度に小さくして、30分程度吸水させてから新鮮な土に挿します。タップリ水を与えながら、明るい日陰で管理しましょう。根が出たら明るい日なたに置いても大丈夫です。
育てやすいアジサイのオススメ品種3選
アナベル
アメリカ生まれで純白の花が清々しいアナベル。咲き始めは淡いグリーンでやがて白へ、秋には茶色に変化します。剪定の時期や位置に関わらず、毎年開花するのも魅力です。
※参考価格:1000~2000円前後(4号ポット苗)
アマチャ
アマチャはヤマアジサイの一種。葉に甘味があり、乾かしてお茶にしたことから名付けられました。ガク咲きのシンプルな花姿が、ナチュラルで大人っぽい雰囲気です。
※参考価格:1000~2000円前後(4号ポット苗)
ダンスパーティー
ガクアジサイの園芸品種として改良されたダンスパーティー。半八重咲きのピンクやブルーの花が愛らしく、まさにダンスをしているかのような華やかさがあります。
※参考価格:1000~1500円前後(4号ポット苗)
梅雨ガーデンの主役「アジサイ」栽培の極意とは
アジサイは一度植えるとほとんど手間いらずで旺盛に生育します。毎年花を咲かせたいときは、水切れに気をつけて適切な時期に剪定することがポイント。
開花中はとくに水を欲しがるので、涼しい時間帯にタップリ水やりしましょう。美しい樹形をキープしながら毎年開花させるため、花が咲き終わったら適切な剪定を忘れずに。
午前中は光が当たり午後の西日は避けられるような場所に植えて、肥料を春先や開花前、秋に追肥すれば、毎年梅雨時期には艶やかな花で庭を彩ってくれるでしょう。