計4100万円不正受給 三重の3事業者、雇調金など

 三重労働局は7日、四日市市や松阪市で飲食店を営む3事業者が、労働者を休業させたとする虚偽の申請書類を同局に提出し、緊急雇用安定助成金(緊安金)などを不正に受給していたと発表した。不正受給の総額は約4102万円に上る。

 同局によると、不正受給をしていたのは、四日市市諏訪栄町のRoots(ルーツ)▽同市東阿倉川のtabiic(タビイク)▽松阪市愛宕町の居酒屋スナック一―の3事業者。

 ルーツは令和3年5―10月にかけ、約2543万円の雇用調整助成金(雇調金)と緊安金を不正に受給。タビイクは4年3月から5年3月まで、約282万円を不正に受給した。

 居酒屋スナック一は2年4月から4年3月までのうち18カ月間にわたり、約1276万円の緊安金を不正に受給。架空の労働者を雇用していたように装っていたという。

 同局の職員が申請書類に不審な点があることに気付いて不正が発覚。タビイクと居酒屋スナック一は不正を認め、全額を返還した。ルーツには聞き取りができず、返還されていない。

 同局は4年度以降、県内で64事業所の不正受給を確認。不正受給の総額は11億600万円に上る。同局は「今後も不正受給を確認した場合は事業所名を公表する」としている。

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