これで貯金が増える!…夫婦でお金の話をしても、嫌がられない“タイミング”とは?【FPの助言】

(※写真はイメージです/PIXTA)

「家のことなんだけど……」「車の支払いってさ……」。お金の話を始めると、パートナーにイラッとされる。または、パートナーがため息混じりに話し始める。こんな気まずい空気で話しても、建設的な意見は出にくいもの。前向きな話には、「タイミング」が関係するようです。ファイナンシャルプランナーの横山光昭氏の著書『収入減でも家計がラクになる貯蓄術 貯金は「夫婦の会話」で9割決まる!』より詳しく見ていきましょう。

「平日の夜」や「週末」が話しやすくない理由

「夫婦でお金の話をするタイミング」というと、平日の夜か週末が適当だと思いがちです。しかし、平日の夜は一方が「仕事で疲れているから週末にでも」となりやすく、週末は週末で「今日はのんびりしたいから、また今度」となりがち。

このように堂々巡りになると、話を持ちかけたほうは「いつなら話せるの?」とイライラしますよね。言われたほうも「うるさいな、こっちも疲れている!」と険悪なムードに。
これを繰り返すと、お金の話をしなくなってしまいます。
円満にお金の話をするためには、いつ話を持ちかけるべきでしょうか?

理想的なのは、月1回、20〜30分程度でも、定例の「マネー会議」をすることです。
「それこそ面倒くさがられるのでは?」と思うかもしれませんが、予想に反して快諾してくれることがあります。

なぜかというと、パートナーがお金の話を先送りにしたがる理由の多くは、〝急に〞話を持ちかけるから。心と頭の準備ができていないため、「後回しにしたい」心理が働きます。それに対し、定例にすれば心と頭の準備ができるので、そこまで嫌がられないのです。

また、毎月20〜30分でも話し合っておけば、話さなければいけないことをためこまずにすみます。

何時間も話す必要もなく、“面倒なイメージ”はますますなくなるわけです。

話し合うときはテレビをつけるよりも……

もちろん、それすら面倒に感じるパートナーもいるでしょう。そんな相手に対しては、「話し合いたい内容を具体的にまとめて、日中にLINE などで送っておく」ことをおすすめします。

たとえば、「マイホーム購入のための貯金の件だけど、月5万円ずつ貯めていこうと思う。5万円でいいか考えておいて」などと送っておくのです。

ポイントは「貯金の件、どうする?」と抽象的に聞くのではなく、「5万円ずつ貯める」など、具体的な案を示すこと。すると、相手は考えやすくなります。

もうひとつのポイントは、すぐに答えを求めずに「考える時間」を設けることです。そうすれば、仕事帰りの電車内など、時間のあるときに考えておいてくれるでしょう。

ここまでお膳立てしてから、相手の帰宅後に、「貯金の件だけど……」と持ちかければ、急に相談したときよりも嫌がられることはなくなるはずです。

また、話しかけるときには、テレビではなく、音楽を流しておくといいでしょう。テレビを見ていると、そちらに意識が集中するので、話しかけると億劫になることもありますが、音楽なら意識を集中しない分、会話はしやすいでしょう。

お金の話がしやすくなる会話のタイミングとは?

【一見、よさそうだけどダメなタイミング】
平日の夜、週末・・・急に言うと後回しにしたい心理や、時間がかかりそうな心理が働くから
妻「疲れているから、休みの日にでも」
夫「休日くらいのんびりしたいよ」

【お金の話がしやすくなるタイミング】
「月1回」「30分」と決める・・・事前に日にちも時間もわかる安心感から話すハードルが下がるから
妻「今月はそこまで話すことないから20分でいいね」
夫「来月は出張が多いから、今月は長めにやっておこう」

横山光昭

家計コンサルタント・ファイナンシャルプランナー
株式会社マイエフピー代表取締役

© 株式会社幻冬舎ゴールドオンライン