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後ろ脚を怪我した子猫
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あんよちゃんは、2020年9月、愛護団体NPO法人ねこけんのメンバーに保護された。キジトラの可愛い子猫だった。メンバーが立ち寄ったコンビニで母猫と一緒にごはんをもらっていたという。メンバーは、思いもよらぬ方向へ向いた子猫の後ろ脚を見て保護することを決めた。
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「俗に言う、『猫戦車』のように、足を前に出して座ったような格好で、母猫の傍にぴったりと寄り添っていました。『怪我をしている!保護をしなければ!』と近づいたのですが、母猫は逃げてしまい、遠くから人間とわが子の様子を監視していました。外で生きる母猫さんが、脚の悪いあんよを、ここまで育て上げた。それは大変な状況を何度も潜り抜けての子育てだったと思います」
怪我をしていても子猫はたくましく、素早く逃げ回った。1人ではとても捕獲ができないと思ったメンバーは、助っ人メンバーを呼び、2人でなんとか捕獲したそうだ。
ハンディは、幸せになるための妨げにはならない
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自力排泄が出来ないあんよちゃんをメンバーのKuさんが預かった。自力排尿ができないあんよちゃんのために支部幹部やメンバーは圧迫排尿の方法を学び、実践した。
また、あんよちゃんは後ろ脚が麻痺して感覚がないため怪我をしても気づかない。そのため、脚が傷つかないように保護する必要もあった。
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特別なケアが必要なあんよちゃん。その後、あんよちゃんを家族に迎えたいという人も現れたが、Kuさんは悩みに悩んであんよちゃんの1歳の誕生日の日に家族に迎えたという。
2022年5月、あんよちゃんは久しぶりにシェルターを訪れた。大きくて立派なキジトラになっていて、みんなを驚かせたという。成長したあんよちゃんに感銘を受けたメンバーは言う。
「保護時には、後ろ脚があらぬ方向へ向き、怪我もしていました。それがまるで何事もなかったかのように成長して、幸せになってくれて嬉しいです。脚が動かないとかいうハンディは、幸せになるための妨げにはならないんですね」
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(まいどなニュース特約・渡辺 陽)