混合複は張本/早田ペアがV 男女シングルス、女子ダブルスで日本選手が決勝へ<卓球・WTTコンテンダーザグレブ2024>

<卓球・WTTコンテンダーザグレブ2024 日程:2024年6月3~9日 場所:ザグレブ(クロアチア)>

8日、WTTコンテンダーザグレブ2024は大会6日目を迎え、男女シングルス準々決勝、準決勝、男女ダブルス準決勝、混合ダブルス決勝が行われた。

混合複は張本/早田ペアが制す

混合ダブルス決勝では、張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)が林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)と対戦。日本ペアにとっては、先月のWTTコンテンダーリオデジャネイロの混合ダブルス決勝のリベンジの一戦。

第1ゲームは互いに点を取り合う中で中盤は韓国ペアにリードを許すも、後半に追いつき差し切った日本ペアが11-9で先取する。しかし、第2ゲームは流れが一転。韓国ペアが序盤から突き放し、日本ペアはわずか2点しか取れずに第2ゲームを落とす。

写真:林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)/提供:WTT

第3ゲームは日本ペアが序盤に2点先行し、韓国ペアが追いかける展開に。一時同点にされる場面もあったものの、最後まで逃げ切った日本ペアが第3ゲームを奪う。第4ゲームは再び韓国ペアの独壇場に。日本ペアはなかなか点を奪えず、韓国ペアの大幅リードで第4ゲームは韓国ペアが奪取。試合はフルゲームへ突入する。

最終第5ゲームは序盤韓国ペアが勢いに乗るも、中盤で日本ペアが連続ポイントで逆転しリードを掴む。流れを掴んだ日本ペアは追い上げる韓国ペアをなんとか振り切り、競り合いは日本ペアに軍配。フルゲームの末に日本ペアが勝利。見事優勝を果たした。

写真:張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)/提供:WTT

戸上が日本人対決制し決勝へ

男子シングルス準決勝では、張本智和(智和企画)と戸上隼輔(井村屋グループ)の日本人対決が実現。2024年の全日本選手権決勝の再戦となった試合は激戦に。第1ゲームは中盤まで張本がリードし、5点差をつけて張本がゲームポイントを握るも、戸上がそこから追いつき長いデュースへ。最後は戸上が制し、逆転で第1ゲームを先取する。

写真:戸上隼輔(井村屋グループ)/提供:WTT

第2ゲームもお互いに点を取り合う接戦になるも、またもや張本が先にゲームポイントを握る。しかし、再び戸上が猛追し、そのままデュースで逆転。戸上が接戦をものにして2ゲームを連取する。

第3ゲームは追い詰められた張本が流れを掴み、終始先行する展開に。追いかける戸上をしっかりと振り切り、第3ゲームは張本が奪う。第4ゲームは互いにリードを奪い合う展開。戸上の猛追もあり9-9まで競るも、張本が意地を見せ取り切って試合はフルゲームへ突入する。

写真:張本智和(智和企画)/提供:WTT

最終第5ゲームは張本リードで試合が進行。しかし終盤に戸上が追いつき、8-8に。逃げ切りたい張本が2本連続ポイントで先にゲームポイントを握るも、そこから戸上が攻め切り、4本連続ポイントで試合は終了。フルゲームの末に戸上が勝利。

戸上が全日本選手権決勝のリベンジを果たし、決勝進出を決めた。

写真:張本智和(智和企画)と戸上隼輔(井村屋グループ)/提供:WTT

また、男子シングルス準々決勝には、松島輝空(木下グループ)がアレクシス・ルブラン(フランス)と対戦。第1、2ゲームはルブランリードで試合が進み、ルブランが2ゲームを連取する。しかし、第3ゲームは松島が意地を見せ、中盤でリードを掴み、そのままチャンスをものにしてゲームを奪う。

写真:松島輝空(木下グループ)/提供:WTT

第4ゲームも松島が勢いそのままに先行し、2ゲームを連取する。最終第5ゲームは、互いに点を取り合うも、松島が一歩リードしている展開に。後半でも松島がリードを奪い、松島が2点差をつけ、先にゲームポイントを取る。

しかし、ルブランが粘り続け、松島は追いつかれ同点に。取り切りたい松島だったが、最後はルブランに連続ポイントを許し、ルブランに軍配。フルゲームの末にルブランが勝利。松島は惜しくも準々決勝敗退となった。

写真:アレクシス・ルブラン(フランス)/提供:WTT

女子はベスト4を日本選手が独占

女子シングルス準々決勝では、早田ひな(日本生命)が鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)、平野美宇(木下グループ)がベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)、張本美和(木下グループ)がプリティカ・パヴァド(フランス)にストレートで勝利、木原美悠(木下グループ)が田志希(チョンジヒ・韓国)にゲームカウント3-1で勝利し、日本選手4人が準決勝に進出となった。

写真:木原美悠(木下グループ)/提供:WTT

女子シングルス準決勝では、早田と平野、張本と木原が対戦。早田と平野の試合は、フルゲームの激戦に。第1ゲームは、途中抜け出した平野が先取するも、第2ゲームは打って変わって早田が抜け出し、ゲームを取り返す。

第3ゲームは平野のラッキーポイントもありつつ互いに得点する競り合いになるも、後半に早田のミスが重なり、流れを掴んだ平野がゲームを奪う。第4ゲームは序盤から早田の攻撃が冴えわたりリードする展開に。中盤に入っても早田が平野とのラリーを制し、11-4で早田がゲームを制し、フルゲームへ。

写真:平野美宇(木下グループ)/提供:WTT

最終第5ゲームも序盤は早田が優位な展開となり、平野がたまらずタイムアウト。ラッキーポイントもあり、タイムアウト後に平野が3点を返し、平野が早田を猛追。7-7でついに平野が早田に追いつき、そのままデュースへ突入。

最後は、平野の決死のカウンターを返し切った早田に軍配。フルゲームデュースの激闘の末、早田が勝利。決勝進出を決めた。

写真:早田ひな(日本生命)/提供:WTT

一方張本と木原の試合は張本が強さを見せつける形に。第1ゲーム序盤は木原がリードするも、張本が怒涛の8本連続ポイントで追い抜き、そのままゲームを先取する。第2ゲームも流れに乗る張本が第1ゲームに続き連続ポイントを決め、張本が2ゲームを勢いのまま連取する。

第3ゲームは点数こそ競り合いになるも、張本は木原に一度もリードを渡さない試合展開で圧倒。第3ゲームも張本が奪い、ストレートで張本が勝利。張本が決勝進出を決めた。女子シングルス決勝は、張本と早田が対戦する。

写真:張本美和(木下グループ)/提供:WTT

また、女子ダブルス準決勝では、準々決勝で張本/平野ペアを破った大藤沙月/横井咲桜(ミキハウス)が地元クロアチアのMateja JEGER/Lea RAKOVAC(クロアチア)ペアと対戦。第1ゲームこそ大接戦になるも、15-13で日本ペアが先取。

第2ゲームも日本ペアが競り合いを制し、勢いのままに第3ゲームも連取。ストレートで日本ペアが勝利し、見事決勝進出を決めた。決勝では、今大会第1シードの韓国ペアと対戦する。

写真:大藤沙月/横井咲桜(ミキハウス)/提供:WTT

9日には、男女シングルス決勝、男女ダブルス決勝が行われる。

8日 試合結果

男子シングルス準々決勝

〇張本智和(智和企画)3-1 ノシャド・アラミヤン(イラン)

〇戸上隼輔(井村屋グループ)3-1 オビディウ・イオネスク(ルーマニア)

松島輝空(木下グループ)2-3 アレクシス・ルブラン(フランス)〇

〇安宰賢(アンジェヒョン・韓国)3-2 張禹珍(ジャンウジン・韓国)

男子シングルス準決勝

張本智和(智和企画)2-3 戸上隼輔(井村屋グループ)〇

〇アレクシス・ルブラン(フランス)3-2 安宰賢(アンジェヒョン・韓国)

女子シングルス準々決勝

〇早田ひな(日本生命)3-0 鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)

〇平野美宇(木下グループ)3-0 ベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)

〇張本美和(木下グループ)3-0 プリティカ・パヴァド(フランス)

〇木原美悠(木下グループ)3-1 田志希(チョンジヒ・韓国)

女子シングルス準決勝

〇早田ひな(日本生命)3-2 平野美宇(木下グループ)

〇張本美和(木下グループ)3-0 木原美悠(木下グループ)

男子ダブルス準決勝

〇シモン・ゴジ/アレクシス・ルブラン(フランス)3-0 アイザック・クエク/パン・コーエン(シンガポール)

Youssef ABDEL-AZIZ/Mohamed EL-BEIALI(クロアチア)2-3 サムエル・クルチツキ/ヤコブ・ディヤス(ポーランド)〇

女子ダブルス準決勝

〇田志希(チョンジヒ)/朱芊曦(チュチョンヒ・韓国)3-0 李皓晴(リホチン)/朱成竹(チュチェンジュ・中国香港)

〇大藤沙月/横井咲桜(ミキハウス)3-0 Mateja JEGER/Lea RAKOVAC(クロアチア)

混合ダブルス決勝

〇張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)3-2 林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)

8日 試合予定

男子シングルス決勝

戸上隼輔(井村屋グループ)- アレクシス・ルブラン(フランス)

女子シングルス決勝

早田ひな(日本生命)- 張本美和(木下グループ)

男子ダブルス決勝

シモン・ゴジ/アレクシス・ルブラン(フランス)- サムエル・クルチツキ/ヤコブ・ディヤス(ポーランド)

女子ダブルス決勝

田志希(チョンジヒ)/朱芊曦(チュチョンヒ・韓国)- 大藤沙月/横井咲桜(ミキハウス)

文:ラリーズ編集部

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