「Super Fantasy Kingdom」デモ版のプレイレポートをお届け!テンポ良く何度でも楽しめるシティビルダー×タワーディフェンス×ローグライトゲーム

Hooded Horseが日本時間6月11日より実施されるSteam Nextフェスで公開を予定している「Super Fantasy Kingdom」デモ版のプレイレポートをお届けする。

「Super Fantasy Kingdom」は、ピクセル調のファンタジー世界を舞台にしたローグライト・シティビルダーゲーム。プレイヤーは王となり、焼き尽くされてしまった王国を探索・再建しつつ、襲ってくるモンスターの群れから防衛し、かつての栄光を取り戻していく。

今回、Steam Nextフェスにて公開予定の日本語対応デモを一足先にプレイする機会を得た。手軽に楽しめるシティビルダー&タワーディフェンスに加え、ローグライト要素がどう絡んでくるかなど、基本的なゲームの流れとともに魅力を紹介していこう。

本作では、王国全体を映すマップ上で、シティビルダーとオートバトルによるタワーディフェンスがリアルタイムで進行。マップ下部には城下町が、上部にはモンスターの迫る戦場や未開拓の土地があり、プレイヤーは全体の状況を気にしつつ、町の再建を進めていく。

また、昼夜や日数の概念も存在し、夜になるまで町を守り切ると、その日はクリアとなる。

町を守るのは、個性豊かなヒーローたち。ゲーム開始時には、“守護者”と呼ばれる強力なヒーローを選ぶことになる。守護者が倒されると、敵の侵入を許してしまい即ゲームオーバーとなるため、他のヒーローたちを雇って守護者を守ることも重要なタスクの一つだ。

なお、ヒーローたちの種類は実績などによって増えていく。

再建への第一歩となるのは、ヒーローたちが食事や睡眠をとる酒場の建設。食事をとることで各ヒーローが経験値を得ることができ、食事が豪華になると、得られる経験値も増える仕組みとなっている。

施設を建設した後は、町にいる労働者に仕事を割り当てていく。方法はとてもシンプルで、施設の上にカーソルを合わせてマウスホイール(Rスティック)を動かすだけ。施設以外にも、家を建てれば労働者の数を増やすことができる。こうして多種多様な施設を建てていき、資材を集めよう。

資材は、該当する施設に労働者が割り当てられていれば、自動で集まっていく。新たな施設の建設やヒーローの強化など、ほぼ全てのアクションに必要となるため、とにかく集め続けることが重要。保有上限数は、城を修復すると増やすことができるが、これにも資材が必要なので、余ることはまず無いだろう。

資材が集まってくると、鉱石を加工してインゴットを作るなど、より上位の資材も作れるようになる。特にインゴットは、強力なヒーローの雇用や強化に使うので、早いうちに集めたいところだ。

昼になると、町を襲うモンスターたちが襲来。ヒーローは射程内に入ると、モンスターはヒーローの近くまで来ると攻撃を開始する。序盤のうちは守護者のみでも問題無いが、日数が進むごとに敵は強く・多くなっていくので、他のヒーローとともに部隊を編成するのが良いだろう。

一部のヒーローは王国のどこかに住居を構えており、資材を使って雇用可能。特定のイベントや施設によって雇うこともできる。

雇ったヒーローたちは、戦場に配置することで戦ってくれるようになる。倒れると即ゲームオーバーとなる守護者を他のヒーローたちで囲み、サポートするのが定石だ。

また、資材を使ってヒーローを強化することも可能。最大まで強化し、特定の条件を満たすと進化させることもできる。進化したヒーローの強さは段違いで、より心強い味方となってくれることだろう。

なお、守護者は進化できないが、“信仰”と呼ばれるポイントを使ってスキルを強化したり、後述するローグライト要素でステータスを上げることができる。

特定の日にはボスが登場。ボスが出現する日は他の敵は出現しないが、その分かなり強力なので、しっかりと準備をして挑もう。倒すことができれば、全ヒーローに効果がある“遺物”などを入手できる。

全体を通して特に好感触だったのは、そのテンポの良さだ。建設は資材さえあれば一瞬で完了するほか、労働者への細かな指示は必要なく、数を指定するのみ。タワーディフェンス要素もオートバトルとなっているので、とにかくサクサク進められる。また、ゲーム進行はリアルタイムとなるが、一時停止や倍速機能も用意されており、進める上で煩わしさは全く無かった。

今回紹介したのはざっくりとした流れに過ぎないが、丁寧なチュートリアルも用意されており、一通りの要素は随時説明してくれるので、迷うことも無いだろう。酒場を建てた後の行動は基本的に自由ではあるものの、最初はチュートリアルに従うことをおすすめする。

そして忘れてはいけないのが、本作がローグライトゲームでもあるということ。特にシティビルダーは、じっくり腰を据えてプレイするイメージがあり、繰り返しが常となるローグライトと相性が悪いと思うかもしれないが、本作はそのテンポの良さによって、全ての要素がマッチしているのだ。

筆者の場合、最初の数回は一時停止を使いながら比較的ゆっくりプレイしていたが、ゲームオーバーを繰り返すうちに自分なりの再建ルートが固まっていき、慣れてくると1~10日目を過ごすのに30分もかからなかった。リセットされながらも、だんだんと進め方が洗練されていく感覚は、ローグライトゲームそのものだ。

ボスの出現や一部のイベントは特定のタイミングで発生するため、ある種の期限としても機能しており、ボスが来るまでにヒーローを強化しておく、商人が来るまでに要求される資材を集めておくなど、プランを立てる面白さも味わえる。

また、ゲームオーバーになっても全てが元に戻ってしまう訳ではない。施設やヒーローの雇用状況はリセットされるが、石材や敵を倒すことで得られる“名声”を使って行う各地の開拓状況は、次周以降に引き継がれる。開拓したエリアでは、ヒーローたちを雇ったり、次周以降の攻略が有利になる土地を開放できたりするので、敗北は決して無駄にならないのだ。2周目以降はストーリーが変化する部分もあるので、何度も積極的にトライしたくなる。

2周目以降の開始時には、守護者のランクアップ時のステータスを強化することも。

シティビルダー、タワーディフェンス、ローグライトと、全ての要素がテンポの良さによって結びついている本作。分かりやすいチュートリアルとともに、誰にでもおすすめできるタイトルとなっているので、ぜひプレイしてみてはいかがだろうか。


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