無形文化遺産で端午節を祝う 中国遼寧省

無形文化遺産で端午節を祝う 中国遼寧省

  【新華社撫順6月10日】中国遼寧省撫順市の新賓満族自治県でこのほど、民間芸術家たちが「満族刺しゅう」を施した匂い袋や端午節(旧暦5月5日、今年は6月10日)をテーマにした「満族剪紙(せんし、切り絵細工)」など、民族の特色ある無形文化遺産の作品を作り、端午節を祝った。

 国家級無形文化遺産「新賓満族剪紙」の伝承者、関長勝(かん・ちょうしょう)さん(80)は、端午節を間近に控え、疫病退散や平安無事を意味する「五毒(ヘビ、サソリ、ムカデ、ヒキガエル、トカゲ)と闘う大公鶏(オンドリ)」などのシリーズ作品を妻と共に制作した。関さんのハサミから切り出されたちまきや五彩縄(厄よけの五色の糸)、ひょうたんなどの作品もまた、伝統的な祝日の雰囲気を盛り上げている。

 吉祥を意味し、平安と健康を祈る満族刺しゅうの匂い袋は人気が高く、端午節が近づくと新賓の満族刺しゅう工房で働く女性たちは特に忙しい。「新賓満族刺しゅう」の伝承者、桑菊(そう・きく)さんは、端午節を通じて、より多くの若者たちに満族刺しゅうの独特の魅力を感じてもらえるよう、構図や配色、デザインなどの研究を続けている。(記者/姜兆臣)

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