「もう国民の首を絞めるな」日本の政治は30年有害だった?前明石市長・泉房穂氏に聞く

お笑いタレント、大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) が6月10日に放送され、光文社から発売されている『政権交代、始まる炎上上等! タブーなき政治の真実』を著した泉房穂さんが出演。本の内容について伺った。

大竹「今回、『政権交代始まる』という本が上梓されました。これは何に連載されていたんですか?」

「これは写真週刊誌FLASHで、私が市長をやめた直後の去年の5月から今年の5月まで丸1年の連載をまとめた本です。去年の秋ぐらいから国民を救う『救民内閣』を呼びかけてきたんですけど、この半年ぐらいでいわゆる裏金問題がありまして、世論は一気に変わってきましたね。新しい政治を求める状況になってきたなと思います」

大竹「政権交代は始まっていますか」

「でも政権交代なんて、もうスタートのスタートです。政権交代したって、別に市民・国民のお腹は膨れません。だから政権交代じゃなくて、国民を救うとか、国民の笑顔とか、国民の安心がポイントなんです。政権交代なんて、その手前だと思います。政権交代が目的じゃないです、そんなものはスタートだと思いますね」

大竹「いろんな暴言を吐いたりしましたが…」

(笑)

大竹「多少言葉に気をつけながらおしゃべりになるようになりましたか?」

「いや実は、結構気を使ってアレだったんで、気を使ってないわけじゃないんですよね」

大竹「この間『TVタックル』でご一緒させていただいたんですけど、ものすごい気の使いようでした。やっぱりテレビはちょっと気を使わないといけませんか?」

「大体テレビは言いたいことの3割ぐらいですね。ラジオだと5割ぐらい言えるんですけど」

大竹「でも言葉の乱暴さなんかは、ちゃんとわきまえていらっしゃいますよね」

「はい、頑張ってます。(笑)」

大竹「御本の中で泉さんは、日本の政治は30年間無策だったのではなく有害だったと書いています」

「ほんまにそうなんですよ。私は今から21年前に国会議員になって、その頃も結構ひどかったんですけど、もっとひどくなってますね。私が市長になった13年前よりも、終わる時のほうが、明石の市民を含めて生活はきつくなっています。生活がだんだんよくなるんじゃなくて、どんどんしんどくなり続けてることを、ひしひしと感じていました。結局30年間、先進国の中で珍しく、日本だけが経済成長をせずに給料が上がってないですよ。給料が上がっていないのに、税金が上がって、保険料が上がって、色んな負担が上がって、最近、物価まで上がった。もう使うお金はないわけですよ。それこそ国民の首を、絞めて絞めて絞めている状況。国民が「苦しいです」って言ったら、「じゃあ」ってまた絞めてくるという感じなんで、もう絞めるなと。子育て支援金と言いながらまた負担でしょ。どこまで負担を課すんかと思いますけどね」

大竹「子育て支援といいながら負担が負担が増えて、その上で今考えてるのは、なんか『森林なんとか税』っていうがあって、国民一人1000円!」

「もうびっくりしますよ。私たちはもう5割近い国民負担率なんですよ。世界で見たら平均は同じぐらいなんですよ。日本は別に負担の少ない国じゃなくて、税金や保険料を半分近く負担してるんですよ。もう充分負担してるんだから。後は政治がちゃんとそのお金を国民のために使えばいいだけだと思いますけどね」

大竹「そうですよね。高福祉だったら高負担。でも今は高負担してるんだけど、高福祉になってない」

「私が明石市長だった12年間というのは市長ですから、税金を上げたり保険料を上げるわけじゃないので、やりくりですよ。普通の家庭と同じようにやりくりをして、例えば明石市は子供に使うお金を2.4倍に増やしたわけですよ。それが政治だから。お金をちゃんと国民のために使ってほしいですね」

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