都市部の温泉施設「万葉の湯」が閉館へ 老朽化も建設コスト人件費増で建て替え断念

福岡市博多区の温泉施設「博多由布院・武雄温泉万葉の湯」が、8月28日で閉館すると発表しました。

建物や設備が老朽化し、建替えを含めた大規模工事を検討していましたが、建設コストの高騰などで断念し、施設を売却するということです。

年間30万人が利用

「博多由布院・武雄温泉万葉の湯」は健康センター「リコランド」をリニューアルして2001年7月に開業しました。

毎日、大分県由布市と佐賀県武雄市から温泉水を運び、九州の名湯を楽しめる施設で、年間約30万人が利用しています。

運営会社によりますと、直近ではコロナ禍前を上回る来場者数にまで回復していたということです。

しかし、開業から23年が経過して建物や設備が老朽化し、建て替えを含めた大規模工事も検討してきましたが、建設コストの高騰をはじめ、人件費や仕入材料費の上昇、さらには人材の採用難などで今後の経営環境が厳しくなることが予想されたため、閉館と施設の売却を決断したということです。

運営する万葉倶楽部は、「再び機会に恵まれることがありました際には、この博多の地で新しい店舗の展開にも挑戦していきたい」としています。

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