県議会6月定例会を前に開かれた事前委員会「新ホール整備」と「タブレット問題」について発表【徳島】

6月13日に開会する徳島県議会6月定例会を前に、10日、県議会事前委員会が開かれました。

経済委員会では「新ホール整備問題」、文教厚生委員会では「タブレット問題」について、質問が相次ぎました。

県議会経済委員会 県が示した藍場浜公園西側での新ホール整備計画案について

県議会経済委員会では、県が藍場浜公園西側を建設候補地としてあげている新ホール計画についての調査結果が発表されました。

それによりますと、新ホールはJR徳島駅側にエントランス、あわぎんホール側に舞台を配置。

大ホールの座席数は1504席とし、オペラやオーケストラを上演できる機能を持たせます。

客席は、1階が874席で、2階席と3階席の3層構造を検討しています。

また、11トントラック2台分の搬入口を確保し、2つの搬出入ルートを確保するとしました。

本体工事費は約142億円と試算、公園の地下駐車場解体などに約12億円が見込まれています。

設計の開始から、約4年半程度で完成する見通しです。

委員会の中で、座席数を1504席にした理由を問われた県の担当者は、興行関係のプロモーターや2023年に実施した県民アンケートを基に判断したとした上で、次のように述べました。

(徳島県文化プロジェクト室 伊澤弘雄室長)

「その地域での集客性、この辺りを踏まえて、大きければそれで良しとは言い切れない部分もある。1500席を超える規模であれば興行は成り立つと、これも実際の現場から聞く」

また設計を進める中で、仮設の座席や立見席などで少なくとも数十席は更に確保できるのではとしました。

また、全国的に1500席規模のホールが多い中で、藍場浜公園での計画で強味となるのは舞台セットなどの搬入搬出の導線が確保出来ている点だと強調しました。

(徳島県文化プロジェクト室 伊澤弘雄室長)

「11トントラック2台が同時に作業できるというようなプランの上で、コストを算出している。全国ツアーで周ってくるようなアーティストを想定した時には、非常にその誘致の強みになる」

一方で、旧文化センター跡地での計画では、2027年9月の開館を目指していましたが、建設候補地の変更の議論が始まった関係で、関係法令の手続きなどを中止していることや、埋蔵文化財の一部未調査の部分もあり、計画を再開する場合は少なくとも1年近く開館が遅れる可能性があると述べました。

そのほか、委員からは早期完成だけを目指すのではなく、建設場所も含め経済効果も踏まえた議論をすべきという意見が出されました。

6月13日に開会する県議会6月定例会では、この日に県が示した藍場浜公園での新ホール整備の議論の行方に注目が集まります。

県議会文教厚生委員会 県立学校のタブレット端末の故障が相次いでいる問題について

一方、県議会文教厚生委員会では、県立学校のタブレット端末の故障が相次いでいる問題について、8月末までに1人1台の状態に戻せる見込みであることが報告されました。

調達業務を請け負った四電工から、新たに500台の無償提供と、最大3000台を無償修理する提案を受け入れ、今後は新たな協議は行わないことが報告されました。

これを受け委員からは、調達した際の仕様書の条件設定について質問が相次ぎました。

(県議会自由民主党 眞貝浩司議員)

「端末調達時に、仕様書が十分な条件が設定ができてなかったと。今回の問題に対して、教育委員会としての設定できてなかった反省点をお聞かせいただければと思います」

(県教育委員会教育DX推進課 戎弘人課長)

「学校での使用保管に配慮した耐久性や特殊要件までに踏み込んだ設定をしていれば、今回のような故障が多発するような事態は防げたのではないかと考えています」

(公明党徳島県議団 古川広志議員)

「現場の意見専門家の意見、このような事前に大きい買い物なので、担当の中で、課の中でしっかりと協議した中で仕様書を作っていかなければならなかったのかなと」

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