ピットブル2匹が逃走 栃木の渡良瀬運動公園付近 10日も捕獲されず

 栃木署は9日、栃木市藤岡町赤麻の藤岡渡良瀬運動公園テニスコート東側の路上で、アメリカンピットブルテリア2匹が逃げ出したと発表した。2匹は10日午後10時現在、捕獲されていない。どう猛な犬種として知られ、同署や学校などが警戒を強化。同署は近隣県の警察署に情報提供し、注意を呼びかけている。

 栃木署によると、8日午後8時半ごろ、群馬県伊勢崎市の飼い主男性(47)が軽乗用車で走行中、後部座席左側の電動スイッチに1匹が乗って窓が開き、2匹とも逃げ出した。飼い主は直後に逃走に気づいたが、2匹を見つけられず、翌9日に警察に届け出た。

 犬はいずれも茶色で体長約70センチ。黒い首輪を着けた体重約32キロの雄と、黄色の首輪を着けた約25キロの雌。2匹とも狂犬病の予防接種を受けているという。

 栃木市は10日、防災行政無線や市ホームページで注意を呼びかけた。同公園近くの藤岡小では登下校時に保護者が付き添ったり、教職員が周囲を巡回したりして警戒を強めた。

 同署には10日夕方までに、渡良瀬遊水地内の子ども広場ゾーン周辺などで目撃情報が4件寄せられた。同署は近隣の埼玉県警加須署や茨城県警古河署などに情報提供し、見回りを強化している。

 栃木市では4月、同じ犬種の犬が逃げ出し、男女4人をかんでけがをさせた事案があった。栃木署は犬を見つけても近寄らず、通報するよう呼びかけている。

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