【巨人】阿部監督の崩れない〝マイペース〟 打線の起爆剤は「いたら呼んでるよ」とニヤリ

残す交流戦6試合で、チームの調子を上げたい巨人・阿部監督

好調一転、急ブレーキも…。巨人が交流戦の半ばにして苦戦を強いられている。出だしから3カード連続の勝ち越しを決めたが、7日からのオリックス戦でまさかの3連敗を喫し、セ3位に転落した。

同カードではわずか1得点で2度の零封負け。元気がない攻撃陣は阿部慎之助監督(45)も悩みの種の一つだ。中でも主砲・岡本和は3連戦で10打数無安打。元4番打者の指揮官も「本人が一番打ちたいだろ。そうだよ。打ちたいと思っているのは本人だよ。こっちは打ってほしいと思っているけど、一番打ちたいのは本人。それだけだよ」と心を寄せた。

ただ、もどかしさを抱えながらも、思いのほか指揮官のメンタルに支障をきたしていないという。

「阿部監督が平常心を保てていることが分かるから、今のところは大丈夫だと思いますよ」と語ったチーム関係者は「負けが込んでも監督の軽快なトークは健在。〝阿部節〟が聞けているうちは冷静さを欠いていないはずだから、そこまで悲観的な状況じゃないですよ。これでふさぎ込んでいるようだったら、それこそ心配ですけどね」と分析した。

言われてみれば、0―5で完敗を喫した8日の試合後は不敵な笑みを浮かべながら「最短は4秒だったよな。2秒でいこう。何もない」とだけ言い残して即退室。今季の試合後の会見としては〝最短記録〟を更新し、3連敗を喫した翌9日の試合後には「今日は話すよ」と自虐気味に言い放って場を和ませていた。

11日からは敵地での楽天戦(楽天モバイル)。10日に仙台入りした阿部監督は、打線の新たな起爆剤について問われ「いたら呼んでるよ(笑い)。『代打・俺』だよ」と冗談をかますなど口ぶりは軽やかだった。

連敗中でもマイペースを崩さない指揮官の姿勢が、首位再奪取の一助となるかもしれない。

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