AI音訳解説や発声指導 元東海テレビアナ磯野さん、亀山で研修会 三重

【音訳について講演する磯野さん=亀山市御幸町の市立図書館で】

 【亀山】亀山朗読奉仕会(櫻井久子代表)は8日、三重県亀山市御幸町の市立図書館で、元東海テレビアナウンサーで金城学院大学教授の磯野正典さん(68)を講師に、公開で「AI時代の音訳と基礎技術実習」と題した「研修会」を開いた。同会員12人が参加した。

 同会は、昭和54年に設立。登録している視覚障害者や高齢者用に、毎月発行している「広報かめやま」の文字を音に換えて提供する活動をしている。

 音訳とは、聞き手(視覚障害者ら)が情報を得るために利用するもので、書いてあること全ての文字を正しく伝えられるよう、書いてある通り読み、録音すること。

 磯野さんは「今後音訳は、AI(人口知能)の進化により、テキスト化された文章をAI音声が担う時代はくる」とし、「ただ、AI音訳の情報が全て正確なのかを確認する必要がある」と促した。

 また、磯野さんの指導で、参加者全員が全身の力を抜いた自然な状態で、「あ行」の母音発声と「は行」の発声練習をした。

 櫻井代表は「わたしたちは、社会貢献ボランティアとして音訳活動をしている。利用者から『ありがとう』のお礼の言葉を頂けることで、喜びを感じ、頑張ろうという気持ちになる」と話した。

 同会では、会員を募集している。問い合わせは市社会福祉協議会=電話0595(82)7985=へ。

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