2泊3日を「3000円&贅沢メシ」で過ごす! ソロキャンプ「内訳とレシピ術」公開

外で食べるお好み焼きは格別(撮影:武田マスオ)

物価高騰が続く昨今、キャンプも例外ではなく出費はできる限り抑えたい。もちろん食事をカップラーメンなどで安く済ませるのもよいが、やはり寂しい。屋外で調理し作ったものを堪能するのもキャンプの醍醐味ではないだろうか。

毎食調理をしてソロキャンプで1泊する場合、テントサイト料金と食材だけでも3,000〜5,000円くらいはかかるが、それが2泊3日で3,000円で楽しめるとしたらどうだろう。

今回は、食事も堪能しながら予算3,000円で2泊3日楽しめる、おすすめキャンプ場と節約レシピを紹介する。今回訪れたキャンプ場は電源サイトでも1泊800円と格安で過ごせるので、ぜひ訪れてみてほしい。

■格安で利用できる栃木県・県民の森キャンプ場

自然を近くに感じられる栃木県にある「県民の森キャンプ場」のキャンプサイト

栃木県の高原山のふもとにあるのが、格安キャンプ場の「県民の森キャンプ場」。電源サイトは1泊800円、電源なしサイトは1泊550円、そして6名までなら1サイトの料金で宿泊ができるという料金設定が魅力だ。

管理棟にある給茶機では、管理者のご厚意によりお茶やジュースが用意されており、無料で飲むことができる。暑い日や少しのどが渇いた時や、子ども連れにはうれしいサービスだ。各自でも飲み物は用意しつつ、マナーを守って利用させていただこう。

管理棟にある給茶機はマナーを守って利用しよう

期間限定ではあるが、キャンプ場内を流れる小川では手ぶらで渓流釣りの体験もできる。今年は4月と5月にあった体験期間は終了しており、次は、8月10日(土)~ 8月18日(日)までのお盆期間中に開催となっている。詳細はHPで確認しておくといいだろう。

釣りあげた魚をバーベキューで食べるのも、楽しい思い出になりそうだ

また、同じ県民の森の敷地内には、観て・聴いて・触れることのできる体験型展示施設「森林展示館」や昆虫の多様性と美しさ、人間との共生を追求した大人も楽しめる「マロニエ昆虫館」もあるので、時間があるときに訪れてみるのもいいだろう。

■テントサイトについて

チェックインは13時、チェックアウトは10時となっている。オートキャンプ場ではないので、駐車場からテントサイトまではリヤカーなどで荷物を運場なければならず、荷物が多いと一苦労する。

サイトは4m×3mが標準。1サイトのスペースでは大型のテントを張るのは難しいので、2ルームテントなどを張る場合は2サイトの予約をおすすめする。

■2泊3日、予算3,000円の内訳を公開

予算3,000円のうち、1,300円を食費にあてた

気になる3,000円の内訳は以下の通り。

宿泊費 2泊分 1,600円 ・食材費 1,300円 ・コインシャワー 100円

今回は2泊のため、スマホの充電やPCでの作業を予定していたので、電源サイトを利用。電源サイトに2泊すると1,600円がかかるため、食材は試行錯誤の結果1,300円で何とか抑えた。使いまわせる食材を選ぶことが節約のポイントである。

調味料など自宅から持参したものもある。すべてを買い揃えなくても済むように、ある程度献立の計画を立ててから買い物に行くのがおすすめだ。

また、県民の森キャンプ場にはコインシャワーがあり、1回100円(5分)で利用が可能だ。本来は1日1回シャワーを浴びたいところだが、支出を3,000円に抑えるために、2日目のみシャワーを浴びることにした。

シャワーにアメニティはないので持参しよう

■食材費1,300円で作る、節約グルメレシピ

1日目の夕飯はハンバーグ丼だ。マルシンハンバーグは、事前にチラシで特売になっているのを確認していたので、迷わずにゲットした食材である。

豪勢にハンバーグを2個使用して、メイン1つで満腹になる食べ応えを目指した

ガーリックバターでハンバーグとニンニクを炒め、ダイソーのダッチオーブンで炊いたご飯の上に豪快に盛り付けてネギと玉子をトッピングしてみた。ガリバタとハンバーグの相性は最高で、これだけで満足できる夕飯となった。

メスティン炊飯はコツさえ掴めば失敗知らずで安心

2日目の朝は、メスティンでご飯を炊き、持参した缶詰のカレーを食べた。本来は強力粉を持ってきてナンを焼いてカレーと食べる予定であったが、強力粉を家に忘れてきたので急遽ご飯で食べることに。こういった不測の事態に備えて、お米は少し多めに持参しておくと安心だ。

2日目の昼はお好み焼き。夜にすき焼きをするために買った白菜を使った「節約お好み焼き」である。

色々と食材を使い回すのが、節約レシピには重要

味の決め手は「イカの姿揚げ」である。天かすの代わりにもなり、イカのうま味がお好み焼きによく合う。白菜はキャベツに比べてやわらかく、フワトロなお好み焼きとなった。

白菜の甘味を感じられ、イカのうま味と玉子のまろやかさがソースとマヨネーズにもよく合う。節約レシピとは思えない、おすすめの一品となった。

2日目の夜はメスティンで、すき焼きを堪能した。節約のため、豚のこま切れ肉を使用したが、これもまた美味。

白菜とネギは、お好み焼きと分けて節約

野菜と肉をメスティンで煮るだけの簡単調理だ。調理が苦手な方でもおいしくできるので、キャンプでのすき焼きをぜひ試してほしい。もちろん、締めのうどんも堪能しよう。節約レシピだが、我慢せずに食事を楽しむのが筆者流の節約グルメである。楽しむことも忘れてはいけないのだ。

節約レシピと言ってもすき焼きだ。玉子は忘れてはいけない

最終日の朝は、自宅から持ってきたスイカ。前日に焼いたナンを食べる予定だったため、前日までのデザートにとっておいたスイカを朝ごはんに回した。

小玉スイカなので一人でちょうどいいサイズ

■3,000円で、2日3日キャンプの感想

食事をきちんと作り、我慢することなく3,000円で2泊3日の節約キャンプを無事やり遂げた。強力粉を忘れ予定変更を余儀なくされてしまったが、忘れ物はキャンプのあるあるで、それを工夫してやりくりしたのもよい思い出になった。

食材を工夫すれば、まだまだ節約キャンプは楽しめそうだ。キャンプに行くとついつい気が緩んで出費も多くなりがちだが、こういった節約キャンプなど、テーマを持って遊ぶのも達成感が味わえる。ぜひ次回のキャンプに取り入れてみてはいかがだろうか。

●県民の森キャンプ場

住所:〒329-2514 栃木県矢板市長井2927
TEL:0287-43-0479

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