ブラジルの中立金利、短期的に上昇=中銀総裁

[ブラジリア 10日 ロイター] - ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は10日、同国の中立金利は短期的に上昇しており、政策当局者はこうした動向を理解するとともに対応する必要があると述べた。資産運用会社主催のイベントでの発言。

総裁は、景気を刺激せず冷やしもしない中立金利について、ブラジルは大半の諸国よりも高くなっていると指摘。ブラジルの中立金利は長期的には低下傾向にあるが、「短期的に見ると、若干上振れするだろう」と語った。

ブラジル中銀は同国の中立金利を4.5%と推計していた。

中銀が5月に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて10.50%とした際、政策決定は全会一致とはならなかった。利下げ幅はそれまでの半分に縮小。ディスインフレの動きを強化するために、経済を一段と制約する政策が必要だと主張した。

こうした中銀の姿勢を踏まえると、中立金利が上昇すれば、今回の金融緩和サイクルにおける最終的な政策金利は上振れすることになりそうだ。

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