中国の李首相、今週オーストラリア訪問へ 中国首相の訪問7年ぶり

[シドニー 11日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は11日、中国の李強首相が15日から4日間の日程で同国を訪問すると発表した。

中国首相のオーストラリア訪問は2017年以来。

アルバニージー氏は今回の訪問は「中国との関係を安定させるためのもう一つの重要なステップ」と記者団に語った。

李氏はアデレード、首都キャンベラ、鉱業の盛んな西オーストラリア州を訪れる。両氏は西オーストラリア州で豪中のビジネスリーダーと会談する予定という。

中国はオーストラリアにとって最大の貿易相手国であり、オーストラリアの資源・エネルギー輸出が貿易の大半を占めている。

オーストラリアは最近、国益を理由に中国からの重要鉱物分野への投資を阻止しているが、アルバニージー氏は外国投資が果たすべき役割はあり、個々のケースで判断していると発言。「資源分野を含め、中国の関与は成長にとって重要だ」と述べた。

豪州産のロブスターなど水産物に対する中国の輸入制限が解除されることを望むとも語った。

李氏との会談では、スパイ罪で執行猶予付きの死刑判決を言い渡された中国系豪州人作家、楊恒均氏の問題や、中国軍機が豪軍のヘリコプターの近くに照明弾を投下した問題も取り上げる。

アルバニージー氏は「オーストラリアは対話を核とした中国との安定的かつ直接的な関係を追求し続ける」と述べた。

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