地域の宝「JR烏山線」を守れ 存続へ利用向上委員会を設立

とちぎテレビ

乗客数が減少傾向にあるJR烏山線を官民一体で維持存続させようと、利用向上に取り組む施策などを話し合う委員会が11日、那須烏山市で開かれました。

JR烏山線は、去年4月に開業100周年を迎えましたが、利用者は減少傾向で、JR東日本は、利用者が少なく、収支の厳しい地方路線の一つとして公表していて、廃線を懸念する声が上がっています。

那須烏山市は、地域の財産である烏山線を次の世代に残すため、市民や利用者の継続的な増加やJR烏山線に対する愛着心を醸成するために、官民一体の組織「JR烏山線利用向上委員会」を設立しました。

委員会は、自治会や烏山線に関係するイベントなどの主催団体、それにJR東日本などから、18人の委員でスタートしました。

那須烏山市役所で11日に開かれた第1回の会合では、委員長に川俣純子市長を選んだあと、ことしの秋に蓄電池で駆動する車両「アキュム」が導入されてから10周年の記念イベントを実施することや、地域の鉄道を守り育てていく意識を醸成し、市を挙げて路線を存続させるためのマイレール運動を展開するなどの事業計画を決めました。

この日は、ほかにも市から烏山線の2022年の利用状況が説明され、1日の平均乗車人数は416人と、少子高齢化や人口減少などにより、減少傾向にあるということです。また、輸送の実態を示す平均通過人員が、1120人と1992年のピーク時のおよそ6割に減少し、過去最低だったことが報告され、その大きな要因は、通学利用者の減少だということです。

委員会は今後、7月に2回目を8月に3回目を開催する予定です。

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