西宮市の委託業者、ランサムウエア感染 サーバーに課税情報など78件 流出は確認されず

西宮市役所=西宮市六湛寺町

 兵庫県西宮市は11日、固定資産税・都市計画税の納税通知書の封入作業を委託している事業者のサーバーがサイバー攻撃を受け、身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」に感染したと発表した。

 市によると、被害を受けたのは大阪府内の工場のサーバーとみられる。納税対象者の住所や名前、課税情報などが記された通知書の宛名情報78件分が保存されていたが、現時点で身代金などは要求されておらず、個人情報の流出も確認されていないという。

 5月26日、サーバーなどのファイルが暗号化されたため、ランサムウエアに感染したことが判明し、事業者は6月4日、市に報告した。現在、事業者は警察に被害を届け、感染が疑われるサーバーやパソコン端末を休止。対策本部を設置し、復旧への対応を進めているという。

 市資産税課は「個人情報の流出があったかどうかなど、事業者には速やかに調査結果を報告するよう適切な対応を求めていく」としている。(西尾和高)

© 株式会社神戸新聞社