知床の羅臼沖に生息する巨大なタコ。その姿を捉えた貴重な映像を、朝日新聞の記者が撮影しました。
海中でくねくねと動く長い腕に大きな吸盤。先月30日に知床半島の羅臼沖で撮影された「ミズダコ」です。
ミズダコは世界一の大きさを誇るタコともいわれ、腕を広げるとその長さはおよそ3メートルにもなります。主に東北から北海道にかけての沖合に生息し、水温が上がるこの時期は知床でも活発に動き回るため、見に来るダイバーも多いということです。
この映像を撮影したのは、国内外で500回以上の潜水経験を持つ海洋の専門家で朝日新聞根室支局の山本智之支局長です。
朝日新聞社根室支局 山本智之支局長)
「岩のようだなという印象ですね。羅臼の海底には砂地の海底にも岩がゴロゴロしているんですが、その岩がじっと動かないでいるというような。よく見ると、目があって、吸盤があって、あ、タコだなという。そういう大きさですね」。
ミズダコの吸盤は、1つの腕に250個から300個もありその大きさは1つ直径10センチほど。普通の大きさのタコに比べても吸い付く力が強いため、近づく際には注意が必要です。
朝日新聞社根室支局 山本智之支局長)
「常にきれいでツルツルで、常にピタッと強い吸着ができるようにメンテナンスをしているというのがタコの吸盤。大きさもそうだが、力もものすごく強いので、もしくっつかれたら、パニックを起こさないように、相方のダイバーの人にどうにかしてもらうしかないと思います。自分でどうにかしようと思うとなかなか難しい」。
山本支局長によりますと、撮影した現場は水深25メートルほどの場所だったそうで、あまりの大きさに怖さを感じたと話していました。
![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1173193783405347740/origin_1.jpg)