香川県のブランド魚・オリーブサーモンの「成長不良魚」を活用して高校生が製品づくり 常温長期保存できるよう工夫

養殖された魚のなかで大きく育たず、価値が付かないものは「成長不良魚」と言われます。

この魚の活用策を見出そうと、香川県の高校生が製品づくりに取り組んでいます。オリーブの葉の粉末を加えたエサで養殖している、香川県のブランド魚「オリーブサーモン」です。

(小寺健太記者)
「高校生が加工するのはオリーブサーモンの成長不良魚です。調理することで付加価値をつけるということです」

ひとつの生けすで、1割程度が成長不良魚になり、脂が乗り切らず身も白いことなどから、市場での価値はほぼ0に近いといいます。

(生徒)
「これから焼いて、真空パックにしていきます」

刺身にするには身が少ないため、骨まで丸ごと食べられる製品づくりに取り組みました。下処理をしたあと一度、オーブンで加熱。そして、タレと一緒に真空パックに詰め、骨が柔らかくなるまで、さらに加熱殺菌します。こうすることで、常温で長期保存もできるメリットも生まれます。

(生徒)
「もともと使われない魚なので、加工して食べられるようにしたい」
「成長不良魚も美味しいと思ってくれたら」

この取り組みが成長不良魚の有効利用につながればと、養殖に関わる県も期待をしています。

(香川県水産課 林和希さん)
「いまのところ成不良魚の利用価値がない状況なので、こういった取り組みを通じて利用価値を見出せたらと」

多度津高校では、生徒の評判が良ければ秋の文化祭で製品を披露し、商品化したい考えです。

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