26年前の列車事故を教訓に 土佐くろしお鉄道中村線で倒木への接触事故を想定し対応訓練【高知】

26年前に起きた列車事故を教訓に、土佐くろしお鉄道は走行中の列車が倒木に接触する事故を起こしたとの想定で、対応訓練を行いました。

26年前の6月11日、(1998年)土佐くろしお鉄道中村線の当時の大方(おおがた)町でけん引するために向かった列車が停車していた故障列車に衝突する事故が起き、乗客38人がけがをしました。

事故を教訓に、土佐くろしお鉄道は6月11日を『事故防止の日』と定め、毎年、対応訓練を行っています。

訓練は大雨や強風によって倒れた木に走行中の列車が接触したとの想定です。

運転士が運転指令と連絡を取り合い、駆け付けた保線(ほせん)担当の社員達がチェーンソーで倒木を切り分け、線路内から撤去しました。

また、列車が故障し動かせないことが判明したため、運転士はけん引するための救援列車の手配を要請。機関整備担当の社員が列車同士を連結し故障列車をけん引していきました。

(土佐くろしお鉄道 山脇深 社長)
「訓練の振り返りを一部だけではなく、全社員に振り返ってもらい、事故防止を進めたい」

中村線では列車が倒木に接触し乗客がけがをしたり車両や窓ガラスが破損したりした事故が、2023年8月と5月の合わせて2件発生しています。参加した社員達は訓練を通して改めて安全運転を誓っていました。

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