本気の政治改革へ「政権交代しかない」元総理

 立憲民主党の野田佳彦元総理は10日、政治改革に対する自民姿勢を蕎麦屋の出前に例え「注文していた蕎麦がやっと出てきたが、企業団体献金、政策活動費、政治資金パーティーといった具はなし。小ぢんまりとした抜け穴だらけの『小ざる』でした。問題を矮小化して乗り切ろうとする魂胆が丸見え」だったと指摘。

 自民の政治資金規正法改正の当初案には「野党のみならず与党公明党ですら『食えたもんじゃない』と突き返しました」と書き込んだ。

 その後、自公の党首会談、自民と維新の党首会談を経て、修正の入った『天下のざる法』改正案が自公維の賛成多数で6日可決、衆院を通過した。審議は参院で行われている。審議では政策活動費を巡る欠陥(金銭は対象だが、小切手や商品券は対象外など)が浮き彫りになり、改めて再修正の必要が浮き彫りになってきている。

 加えて、野田氏はこの日のブログで法案の中身に加え、衆院通過の採決のプロセスに「もっと大きな問題がある」と指摘した。
 
 野田氏は「政治資金規正法や公職選挙法の改正は競い合うライバル政党との合意が鉄則。30年前の『平成の政治改革』は当時の細川総理と河野洋平自民総裁の党首会談で決着した。政治改革関連法は与党と野党第1党とが丁寧に協議し、一致点を見出すところに意義がある」。

 これを踏まえると「今回は与党間及び取引可能な野党との党首会談だけで採決に踏み切った。なぜ立憲民主との党首会談を避けたのでしょう。このやり方は邪道」と断罪。「政権を交代し、本気の政治改革を実現するしかありません」と本気の改革には政権交代しかないとその実現を呼びかけた。(編集担当:森高龍二)

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