日本に大敗後、シリア監督が辞意。会見終了のアナウンスを遮り…「私から付け加えたい」「サイクルがここで終わりを告げた」

日本代表は6月11日、北中米ワールドカップ・アジア2次予選の最終節で、シリア代表とエディオンピースウイング広島で対戦。すでに最終予選進出を決めていたなか、5-0の大勝で無傷の6連勝を果たした。

一方、シリアは自力で突破を決められず。この後に未勝利のミャンマーと戦う、北朝鮮の敗戦を願うほかなくなった。

かなり厳しい状況となり、エクトル・クーペル監督は試合後の会見で辞意を表明。最後に、司会者の会見終了のアナウンスを遮る形で、「私から付け加えたい」と切り出した。

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「選手たちは献身的に戦ってくれた。彼らの働きに本当に満足している。だが残念ながら、このアジア予選で次のステージに進めなかった。ワールドカップに向けた1つのプロセスが今終わりを告げ、それは同時に私にとっても1つの終焉になる。ワールドカップ出場が目標であり、それを達成できなかったからだ。選手が献身的にここまで頑張ってくれたことをとても感謝している。

ここ1年半ほどシリア代表の監督を務めてきた。みんなには大変よくしてもらった。本当はこの先のアジア予選も戦いたかったが、残念ながら叶わなかった。シリア国民、シリアサッカー協会の皆さんには本当に感謝している。ありがとうと伝えたい。本当に謙虚に努力し、規律を守りながらここまで頑張ってくれた。1つのサイクルがここで終わりを告げたと言える」

経験豊富な68歳のアルゼンチン人指揮官が、母国から遠く離れた日本で、謙虚に別れを告げた。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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