「申し訳ない…」ヘッスラの源田壮亮を涙の今井達也が支えた2度目の8連敗 西武が最速40敗 栗山巧は「あす、どういう姿を見せるか」

9回2死二塁、一ゴロでヘッドスライディングをする西武・源田(右)(撮影・大泉謙也)

◆日本生命セ・パ交流戦 西武1―2広島(11日、ベルーナドーム)

執念のヘッドスライディングも実らず、主将がうずくまった。1点を追う9回2死二塁。一打同点のチャンスで源田壮亮が一ゴロに倒れた。前身の西鉄が1971年に記録して以来、53年ぶりとなるシーズン2度目の8連敗。「今井にもチームのみんなにも、ファンの方にも申し訳ない」とうなだれる主将を、7回2失点と力投した今井が涙ぐみながら支えた。

8回に佐藤龍世のソロ本塁打で1点を返し、迎えた9回。左翼スタンドの西武ファンと、応援に駆けつけた花咲徳栄高吹奏楽部が一体となり、先頭打者からチャンステーマ4を熱唱した。2死から陽川尚将が中前打で出塁し、代走髙松渡が二盗を成功。同点機をつくりながら、あと1点が遠かった。

交流戦13試合で19得点は12球団最少で、8連敗中の得点合計は10点。1試合平均で1点台という惨状だ。渡辺久信監督代行は「選手は思い切って勝ちに向かってくれればいいと思うけど、序盤から常に追い込まれている」ともどかしさを感じている。

勝ちたい思いをどう形にするか。初回に交流戦通算単独最多の334安打目となる左中間二塁打を放つなど2安打1四球と気を吐いた40歳の栗山巧は「あす(12日)どういう姿を見せるかが一番大事になってくる」とかみしめるように発した。(末継智章)

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