【巨人】阿部監督 激痛サヨナラ負けも…守護神バルドナード続投に評価の声「長い目で見ればプラス」

守護神バルドナードに試合を託した巨人・阿部監督

巨人は11日の楽天戦(楽天モバイル)に6―7で逆転サヨナラ負けを喫し、今季2度目の4連敗を喫した。

2点リードで迎えた9回に試合が暗転した。守護神のバルドナードが一死一塁からまさかの3者連続四球。押し出しで1点差に迫られ、なおも二死満塁から小郷に右中間を破る痛恨の2点適時打を浴び、勝利目前で白星がすり抜けた。

試合後の阿部慎之助監督(45)は「四球からの失点か?」との問いに「だな。それだけだ。あとはみんな必死にやっているし。ウチは抑えがいっているんだから」と受け止めた。チームにとっては痛すぎる黒星だが、四球を連発した助っ人左腕を降板させなかった采配にこそ指揮官の〝ブレない芯〟が表れているとの見方もあった。

球団関係者は「一番最悪なケースはバルドナードを代えて、さらにサヨナラ負けになること。球審に際どいところをほとんどボールと判定されツイてなかった。切羽詰まった時にどう動くのかを選手も見ている。今回、ベンチが動かなかったことが、長い目で見ればチームのプラスになるのでは」と指摘した。

杉内投手チーフコーチもストライクとボールの判定については「言ってもしようがない」と淡々と受け入れた。その上で3連続四球後のバルドナードを交代させる選択肢は「ないです」とキッパリと否定していた。

この日は結果的に〝続投〟が裏目に出てしまった格好だが、選手側からすればベンチからの「信頼」と受け取ることができる。チームとしての形を守り、少しの乱調で信念を曲げなかったことは、今後のペナントレースでプラスに働くかもしれない。

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