【ドラッグストア協会】新会長にマツキヨココカラ塚本副社長/副会長も若返りへ

【2024.06.12配信】日本チェーンドラッグストア協会は次期執行部体制を固めた。12日の総会で正式に決定し、公表する。2019年からの5年間、会長を務めた池野隆光氏(ウエルシアホールディングス会長)は勇退し、マツキヨココカラ&カンパニーの塚本厚志副社長と交代する予定だ。さらに副会長も、ぱぱすの根津孝一会長以外は全員が退任。一気に若返りを図り、組織体制を一新する。( 医薬コラムニスト/ジャーナリスト 玉田慎二)

すでに5月17日の定例会見で、池野会長は退任を表明。「協会が変わる時期。5年間、会長を務めたが良かったこと悪かったこと、いろいろあった」と振り返ったうえで「新しい時代に沿った形にもっていかなければいけない。今までのやり方を変える必要がある」と語り、次世代にバトンを託す意向を示していた。

塚本新会長は1962年寅年生まれの61歳。1985年に明治薬科大学を卒業し、セイジョーに入社。1996年に同社取締役支店部長に就き、1999年には取締役営業部長に、2002年に代表取締役社長に就任した。2008年にはココカラファイン代表取締役社長となり、2021年の統合新社・マツキヨココカラ&カンパニーの代表取締役副社長に着任している。
業界評は「有能かつ老獪な側面も持つビジネスマン」。現在は厚生労働省の「薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」に、ドラッグストア協会理事の立場から委員として参加し、意見を発している。

ドラッグストア協会は、2022年度調剤報酬改定では〝大手叩き〟の調剤基本料大幅減額をモロに受け、24年度改定では敷地内薬局一律減算を〝政治力〟で回避したものの26年度改定に向け〝火種〟が燻る。また、現在進行形の改正薬機法議論では濫用薬の販売方法など、業界として看過できない事案が目白押しだ。こうした難題に対して、塚本新体制で臨むこととなる。

新会長を支える副会長の布陣も一新する。留任する根津副会長以外では新たに、森信氏(ドラッグストアモリ会長)、平野健二氏(サンキュードラッグ社長兼CEO)、関口周吉氏(龍生堂本店社長)、横山英明氏(コスモス薬品社長)、亀ヶ谷博之氏(カメガヤ社長)、貞方宏司氏(サンドラッグ社長)らを選任する模様だ。全員、理事からの昇格となる。一方、中澤一隆専務理事は退任し、留任する田中浩幸事務総長が専務ポストを兼務する予定。経営者団体としてもっとも重要な事務方体制に関しては、刷新どころかマイナスで、新体制として課題を残す。

(6月10日付け「ドラビズfor Pharmacy」より)
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