被災の遺構や記録を展示へ 熊本・八代市、道の駅坂本の再整備基本計画を公表

2025年12月に完成予定の八代市坂本支所のイメージ図(同市提供)
2020年7月の豪雨で浸水した道の駅坂本の建物。八代市は解体後、新たな施設を整備する=7日、同市

 熊本県八代市は10日、2020年7月の豪雨で被災した道の駅坂本の再整備基本計画を公表した。災害記録の展示室を設け、敷地内に被災遺構を展示して復興の歩みを伝承する。

 新施設は、旧施設より428平方メートル狭い894平方メートル。旧施設のレストランと、同じ敷地内にあった「食処さかもと鮎[あゆ]やな」を施設内に統合する。

 市は同日、市議会豪雨特別委員会で再整備基本計画を説明。一帯の治水対策を「輪中堤のみ」から「一部宅地かさ上げ」に国が変更したため、国道219号と道の駅はともにかさ上げされ、「同じ高さになる」とした。

 豪雨では、市が管理する物産館、県が管理する屋外トイレなど計4施設が浸水。市は昨年、27年7月開業を目指して現地で再建する方針を示していた。

 特別委では、25年12月完成予定の新たな坂本支所などの完成イメージ図も公表。実施設計に基づくイメージ公表は初めてで、近く住民に説明する。(河内正一郎)

道の駅坂本の再整備基本計画を議論した八代市議会の豪雨特別委員会=10日、同市

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