「全米オープン」で目撃したタイガー・ウッズの新クラブ3本

新しい2Iを投入か(GolfWRX提供)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 事前情報◇パインハーストリゾート&CC パインハースト No.2(ノースカロライナ州)◇7548ヤード(パー70)

タイガー・ウッズが米国内でプレーする際、通常は5Wをバッグに入れている。ただ、パインハースト No.2は例外だ。

「全米オープン」開幕前の月曜、GolfWRX.comはウッズのクラブセッティングで、3つの大きな変更点を発見した。テーラーメイド「MG4」プロトタイプのウェッジ2本と、2021年モデルのテーラーメイド「P770」2番アイアンが入っていた。

ここ数年、ウッズは強風で低い弾道が求められる「全英オープン」のリンクスコースや、サザンヒルズで行われた2022年「全米プロゴルフ選手権」を除けば、ほぼ5Wを使ってきた。ただ、今週の全米オープンでは5Wの代わりに2番アイアンが入っていた。

24年に入ってからは、23年モデルのテーラーメイドP770の3I、「P7TW」(4番~PW)を組み合わせたアイアンセットを投入。それぞれにトゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシューX100を装着していた。

面白いことに、ウッズのバッグに入っていた新2Iは、テーラーメイドのP770の21年バージョン。ダイナミックゴールドMID X100が装着されており、これは普段使用しているシャフトと比べると若干軽量で、打ち出し角が高くなる。22年の全米プロで使った2Iと同じセットアップだ。

ウッズが5Wを抜いた理由は不明だが、本コースはほかの米国コースと比べるとリンクスに近いセッティングになっている。ティショットのランディングエリア付近にはバンカーがあり、グリーンを狙う上で戦略性が求められる。

新ウェッジ(左)とこれまでのもの(右)(GolfWRX提供)

さらに、パインハーストNo.2のウルトラドワーフ・バミューダ芝と、グリーンサイドの難しいピッチングエリアが合わさって、チャレンジングなショートゲームが求められる。ウッズが入れた新ウェッジ2本は、通常とはソールのグラインドが異なっており、今週の会場への対策とみられている。

写真はウッズが24年に入ってから使用してきた56度、60度のウェッジ(左)と、新しいプロトウェッジ(右)の比較。新ウェッジはよりスクエアに削られており、これまでのような反りがなくなっている。

現時点では、ウッズが新しい3本のクラブを本戦で使用するかは不明だが、テストしながら検討していることは間違いない。本戦でウッズの14本がどうなるかに注目だ。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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