同級生の活躍に刺激…パリ五輪出場を目指す河村勇輝「ゲームを支配できる選手に」

6月11日、「日本生命カップ2024(北海道大会)」に向けての第2次強化合宿を行う男子日本代表(FIBAランキング26位)のメディアデーが開催。練習後、河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が囲み取材に応じた。

2月以来の日本代表活動に参加する河村は「久しぶりの代表合宿ということで楽しみにしていました。パリ(パリ2024オリンピック競技大会)に向けてチーム一丸となって練習できるのは、個人としても成長できるチャンスだと思っています。ワクワクしています」とコメント。Bリーグのシーズン終了後は対人形式の練習をできていなかったというが、「この合宿をとおしてそういった感覚を戻しながら、北海道に向けて頑張っていければいいと思っています」と、最初の強化試合となるオーストラリア代表(同5位)戦に目を向けた。

「パリオリンピックに出るという気持ちでいろいろなことを決断してきたつもりです。日本代表に選出してもらって、いろいろなチャンスがあるなか、少しずつつかみながらやってきました。一番の目標はパリ五輪に出ること。出た暁には必ずベスト8という大きな目標を達成するべく、自分にできることを100パーセント、120パーセントの力でできればと思っています」

そう語った河村は2022年3月に東海大学を中退し、2022-23シーズンからプロキャリアをスタート。その後、「FIBAバスケットボール ワールドカップ2023」において自力のオリンピック出場権獲得に貢献した。「ゲームを支配できる、コントロールできる選手になっていかないといけない」と話した23歳のポイントガードは、“ホーバスジャパン”における自身の仕事についても口にした。

「ルーズボールやディフェンスもそうですけど、トム(ホーバス)ヘッドコーチのバスケットボールはスピーディーな展開で3ポイントを多投するスタイル。その3ポイントをどれだけうまく僕が演出できるか。タフな3ポイントにならず、ワイドオープンの3ポイントをどれだけ作れるかが僕の役割だと思います」

合宿には21歳の山ノ内勇登(ポートランド大学)、20歳のジェイコブス晶(ハワイ大学)も参加。「自分ももう若くないんだな」と呟いて笑いを誘った河村は「今のメンバーでは(自分も)若手だと思いますけど、もっと気を遣いながらコミュニケーションを取るとか。バスケット以外での役割も増えてきていると感じます」と明かした。

バレーボール日本代表としてプレーする同級生の高橋藍(サントリーサンバーズ大阪)について話が及ぶと、「親交のある選手が世界大会で活躍する姿を見るのはうれしいですし、いい刺激にもなります」と答え、「ライバル意識はないですけど、お互いの目標を達成して日本に帰国し、『頑張ったね』と話ができれば最高です」と続けた。

シーズン終盤に一時コートを離れる時期もあったが、「順調だと思います」とケガの影響はない模様。目標として掲げるオリンピックでのベスト8入りへ、まずはメンバー生き残りをかけてアピールする。

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