ロシア、戦術核兵器訓練を拡大 イスカンデルミサイル使用

[12日 ロイター] - ロシアは12日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のノルウェー、フィンランド、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニアと国境を接する北部レニングラード軍管区の部隊が戦術核兵器演習に参加したと発表した。

この動きは公表されている核演習の実施地域を拡大し、北極海から黒海まで広がるロシアの欧州国境のほぼ全域をカバーする軍管区の兵士も含めるものと思われる。

ロシア国防省は「レニングラード軍管区のミサイル部隊の兵士らが戦闘訓練任務を遂行している」とする声明を発表した。

同省によると、レニングラード軍管区のミサイル編隊は、戦術ミサイルシステム「イスカンデルM」用の特別訓練弾の入手、発射装置への設置、発射準備のための指定位置への移動などの戦闘訓練を行っている。

また、訓練に参加する海軍艦船の乗組員は、海上発射型の巡航ミサイルに特別な模擬弾頭を搭載し、指定された哨戒区域に入ると明らかにした。

国防省が公開したビデオには、移動式ミサイルシステムを輸送したりロケットを軍艦に積み込んだりする様子が映っていた。

国防省は前日、ロシア軍とベラルーシ軍がロシアで戦術核演習の第2段階を開始したと発表していた。

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