【注目】「安くて」「広い」首都圏の団地リノベーション 「無印良品」も参入!驚きのお値段とは?

年々高騰していくマンションの価格。2024年、東京23区の新築マンションの平均価格はついに1億円を突破しました。
マイホームは、もう手が届かない存在に? そんな今、注目されているのが「団地」です。その多くが1960年代から本格的に作られたもので、建物の古さや、エレベーターがない物件もあるなど、敬遠されがちでしたが…。
最近は、古い団地が“リノベーション”で、驚くほどゴージャスに生まれ変わっているといいます。「団地リノベーション」その最前線を取材しました。

【写真29枚】「安くて」「広い」首都圏の団地リノベーション 実例を画像で紹介

「カラフルな家に住みたい」夢をかなえた団地リノベ

品川区にある八潮団地。築年数は40年と少し古いのですが、最寄りの駅からは徒歩10分の好立地です。

3年前に3700万円で77㎡の部屋を購入した、平松さん(仮名)一家。
1500万円かけ、団地とは思えない、スタイリッシュな内装にフルリノベーションしました。

平松さん(仮名):もともと夫がフランスに留学していたこともあって、いつかこういうカラフルな家に住みたいというのが、夫の夢だったそうなので。

フランスののどかな田舎をイメージし、洗面台やトイレなどをカラフルに。さらに…。

平松さん(仮名):
もともとキッチンが、壁沿いのキッチンだったんですけど、それをL字型に変えて。

壁に向かっていたキッチンをL字型の広々としたものにリノベーション。
圧迫感があった天井の梁(はり)なども不必要な分は取り壊し、開放感のある部屋に。

さらに、団地のメリットとして、大きな団地は都市開発として建設されたものが多いため、周辺に学校、病院などの施設が充実していて利便性が高く、子育てがしやすいといいます。

しかし、心配なのは耐震性。こちらの団地は1981年以降に建てられているため、新耐震の基準をクリアしていますが、購入の際には「耐震性」のチェックは必須です。

リノベーションした先に待っていた“楽園”

続いてやってきたのは埼玉県にある築40年の団地。玄関入ってすぐに、約12畳の広いスペースがあります。
8年前にこちらの団地を購入した伊藤さん一家。お値段はなんと2100万円。注目すべきはその広さです!

伊藤さん:
一般的には70㎡とか、広くても80㎡くらいの部屋が多いんですけども、ここは96㎡。団地はそういった広いお部屋があります。

2100万円というお値段にもかかわらず、広さはなんと96㎡!
もともと玄関を入るとすぐ壁だったものを、リノベーションをして庭のようなゆとりの空間に。
お父さんがゴルフの練習をしたり、ダンスを習っている娘さんの練習にも使えます。

さらに、リビングとダイニングは壁を取り払いひとつの空間に。
広いからこそ出来る贅沢なリノベーション。安く購入できた分、1600万円かけてゴージャスに生まれ変わりました。

伊藤さん:
中だけの写真をインスタとかにアップすると、「どんな豪邸に住んでるの?」と友達に言われるんですけど、実は団地なんだよと。

もちろん、耐震性も購入時にしっかり確認済みです。

伊藤さん(夫):
確かに団地で外観的には古いけれども、開けたらそこはもう異空間。楽園が待っていたみたいな。

「無印良品」もリノベに参入 驚きの価格

広がりを見せる団地リノベ。実は私たちにもなじみのある企業、「無印良品」も参入しているんです!

無印良品がUR都市機構と手を組んだ団地リノベーション。
築42年の物件も無印良品の手にかかれば、白を基調としたシンプルでおしゃれな部屋に大変身!

見た目だけではありません。リノベーションの際に、一度まっさらな状態にして、断熱性能の高い壁に。寒い時期でも暖かく、電気代も抑えられるといいます。

MUJI HOUSE 鈴木将平さん:
リノベーションした完成済みの団地は、2000万円前後を中心とした価格帯です。

神奈川県藤沢市の団地が、リノベーション込みで2000万円前後と、かなり購入しやすいお値段。

現在、物件にお住まいのご夫婦は、実は公募で選ばれた“モニター”。2年間家賃無料で住める代わりに、ここでの生活をYouTubeなどで発信しています。

気になる耐震性も、新耐震基準を見たいしているものに絞ってサービス提供をしているといいます。

老いも若きも楽しめる場所へ…

部屋だけでなく団地そのものが生まれ変わるところも。

埼玉県にある田島団地、1900戸を超える大規模な団地です。築年数は59年、入居者の半分が65歳以上と高齢化も進んでいました。

そこで誕生したのが、その名も「団地キッチン」

日本総合住生活 上野 雅佐和さん:
(高齢者と)若者世代をどうやって結びつけるのか。交流する場所がないというところをターゲットにして作った場所になっています。

団地を管理するURのグループ会社が作ったこの「団地キッチン」では、料理のほか工房で作ったクラフトビールを飲むことができたり…、料理教室が行われるなど、世代を越えた交流の場となっています。

月に1回、キッチンで作ったパンや地元の農家の方が持ち寄った野菜の販売会なども行われ、多くの人で賑わっています。

お客さん:
以前より活気が出ましたよね。この団地自体が、明るくなりました。

(『めざまし8』 2024年6 月12日放送より)

© 株式会社フジテレビジョン