中国広東省の海洋総生産、23年は4.0%増 29年連続全国首位

中国広東省の海洋総生産、23年は4・0%増 29年連続全国首位

 半潜水式トラス構造の漁業スマート養殖プラットフォーム(海洋牧場)「海威2号」。(2023年9月20日撮影、ドローンから、湛江=新華社記者/劉大偉)

 【新華社広州6月12日】中国広東省自然資源庁はこのほど、「広東海洋経済発展報告(2024)」を発表した。23年の広東の海洋総生産は名目ベースで前年比4.0%増の1兆8800億元(1元=約22円)となり、域内総生産(GDP)の13.8%、全国海洋総生産の18.9%を占め、29年連続で全国首位に立ち、新しい広東の発展に強い推進エネルギーをもたらしている。

 同省にとって、23年は海洋産業の構造改善を続けた1年だった。統計によると、海洋関連製造業の増加値(付加価値額)は4.9%増の4675億1千万元だった。海洋設備製造や海洋医薬品・バイオ製品、海洋発電、海水淡水化など海洋に関する新興産業が急成長し、増加値は22.2%増の257億7千万元となった。

 今回発表された報告では「海上産業」を取り上げた。23年には海洋牧場の建設が加速し、着工した現代的海洋牧場プロジェクトは40件に上り、年間生産量は4.3%増の478万2千トンとなった。海上油田や洋上風力発電の開発・利用も拡大し、海洋天然ガス生産量は123億7千万立方メートル、海洋原油生産量は6.0%増の1998万1千トン、風力発電量は13.8%増の305億2千万キロワット時となった。

 「緑美広東(グリーンで美しい広東)」に向けた取り組みも加速している。23年末までにマングローブ林2656ヘクタールを新たに造林し、既存のマングローブ林2010ヘクタールを修復した。深圳市の「国際マングローブ林センター」、江門台山市と湛江雷州市、徐聞県、恵州市恵東県に位置する4カ所の1万ムー(667ヘクタール)規模のマングローブ林モデル区の建設を急ピッチで進めているほか、省内の7島が国家級「和美海島(美しい島)」に入選した。

 報告に合わせて発表された「2024広東省海洋経済発展指数」によると、23年の海洋経済発展指数は前年比1.0%増の113.2となり、海洋経済が潜在力を蓄え、強靭(きょうじん)さと活力を示し、上向きの発展傾向を維持していることが明らかになっている。

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