ナダルとアルカラスのパリ五輪出場決定!テニス版“ドリームチーム”に世界が注目<SMASH>

4年に1度開催されるスポーツの祭典、それがオリンピックである。このビッグイベントでは、しばしばチームやリーグの垣根を越えて集まった超エリートによる「ドリームチーム」が結成され祖国のために戦うシーンが見られる。その代表ともいえるのが1992年のバルセロナ五輪の男子バスケットボール競技で結成された米国NBAスター選手によるドリームチームで、この時は圧巻のパフォーマンスで金メダルを獲得した。

そしてテニス界でも今夏開催のパリ五輪に向けてスペイン協会が「ドリームチーム」を送り出そうとしている。現地12日、元世界王者ラファエル・ナダルと先週開催された全仏オープンで優勝したカルロス・アルカラス(世界ランク2位)のパリ五輪出場が正式に決定したのである。

今年の全仏オープン1回戦で敗れた後「今の僕の最大の目標は、オリンピックでプレーすることだ」と思いを語っていたナダルは以前、アルカラスとのペアでダブルスに出場する件に関して「私にとっても、とてもエキサイティングなことだ。私の勘違いでなければ、カルロスにとってもそうだと聞いている。だからオリンピックの前に、自分たちの準備とコート上で親交を深めるために、いくつかのトーナメントで特別にプレーするのは素晴らしいことだろう」と語っている。
現状ではパリ五輪前に両者がペアを組んでトーナメントに出場するかは決まっていないが、五輪のテニス競技が開幕する7月27日までには1カ月以上の時間があるので、どこかのタイミングで調整が行なわれるものと考えられる。

また両者はシングルスにも出場する予定。パリ五輪の会場となるのは、全仏オープンと同じローランギャロスが舞台となる。全仏14度優勝を誇る“赤土の王様”ナダル。そして今年の全仏チャンピオンのアルカラス。会場へ順応する期間はいまさら必要としないかもしれない。

今季限りの引退を示唆するナダルは、2008年の北京五輪シングルスに加え、16年のリオデジャネイロ五輪ではダブルスでも金メダルを獲得。その後継者とも目される21歳のアルカラスとともにスペインのレジェンドは再び黄金に輝くメダルを手にすることができるのか。その戦いぶりに注目が集まる。

構成●スマッシュ編集部

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