荒木彩花、苦境を乗り越えてパリへの道をけん引 故郷・福岡で活躍【バレーボール女子ネーションズリーグ】

第1セット、ブロックを決めて喜ぶ荒木彩花(左から3人目)(撮影・中村太一)

◆バレーボール ネーションズリーグ女子福岡大会 日本3―0韓国(12日、北九州市西日本総合展示場)

初めて地元で日の丸を背負い、会心のガッツポーズを披露した。福岡県大野城市出身の荒木がスタメン出場。持ち味のブロックで要所の3点を奪うなど5得点を挙げ勝利に貢献し「修正するべきところはあるが自信になる」とうなずいた。

昨年のネーションズリーグで代表デビューして一気に名を上げたが、大会期間中に右足首を負傷した。久光で実戦復帰した後の今年1月にも、左手を骨折して手術を受けた。「なんでこの時期に…と思い、苦しい時間だった」と振り返る。

そんな苦境が続いても、国際舞台で高い素質を示した荒木に対する真鍋監督の評価は揺るがなかった。万全でない中でも代表に名を連ねる日々を意気に感じないはずがなかった。「スタートで出させてもらっていることは当たり前じゃない」と自覚がにじむ。

ミドルブロッカー陣の攻撃はチームの課題の一つだったが、相手が体勢を整える前に打ち込む速攻で惑わせるなど、攻守で存在感を見せた。「責任感を持ってやっていく」と決意した故郷・福岡での活躍で日本をパリに導く。(山田孝人)

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