東日本国際大8強 全日本大学野球、和歌山大との接戦制す

【和歌山大―東日本国際大】7回裏東日本国際大2死二塁、先制の適時打を放ち喜ぶ三井=東京ドーム

 第73回全日本大学野球選手権大会は第3日の12日、神宮球場と東京ドームで2回戦6試合が行われた。東日本国際大(南東北大学野球連盟)は1―0で和歌山大(近畿学生野球連盟)との接戦を制し、準々決勝に進んだ。

 次戦は大会第4日の13日、神宮球場で行われる第4試合で上武大(関甲新学生野球連盟)と対戦する。午後4時30分開始予定。

 ▽2回戦

和歌山大
 000000000―0
 00000010×―1
東日本国際大

(和)島、近藤―松田、井手
(東)阿字、藤井―三井
▽二塁打 黒田(東)
▽試合時間 2時間20分
▽審判 伊沢(球)小出、菅谷、土屋

 【評】終盤に1点をもぎ取った東日本国際大が接戦を制した。相手左腕の打たせて取る投球を前に無得点が続いたが、7回、単打と犠打で2死二塁の好機をつくると、三井が中前にしぶとく運んで均衡を破った。投げては先発阿字が2安打6奪三振、2番手藤井も5安打4奪三振と、緩急をつけながらコーナーを突く投球で継投し、試合をつくった。(副島湧人)

 「扇の要」三井、殊勲打

 頼れる「扇の要」が勝負どころで輝いた。0―0の互いに譲らぬ展開が続く中で東日本国際大の三井颯大(2年)が7回、2死二塁で内角の直球を詰まりながらも中前に運び、試合の均衡を破る適時打を放った。「どうしても1点が取りたかった。いいところに落ちてくれた」。三井は塁上でガッツポーズをすると、満面の笑みを浮かべた。

 捕手として初戦から先輩投手をリードしてきた。この日も味方2人の投手を信じ、コーナーを攻める強気のリード。「なんとか投手を楽にしたいという気持ちが強かった」。1回戦に続く投手戦となり本塁が遠かったが、ここぞの場面で勝負強さが光った。「監督から『ここが勝負だ』という言葉を聞いて、強気の気持ちで振っていった」と打席を振り返った。

 捕手としても一冬越えてからは盗塁阻止率が上がり、「走者を出しても投手に自信を持って変化球を投げさせることができる」と成長を実感。春のリーグ戦から全試合でスタメンマスクをかぶった。チームからの信頼が厚い若手捕手は「昨年の大会で悔しい思いをした。先輩たちのためにも必ず準々決勝を勝ちたい」と次戦へ言葉に力強さがみなぎった。(副島湧人)

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