いわき市、中2に血液検査 脂質や血糖、健康意識の向上へ

 いわき市は本年度、子どもを対象とした生活習慣病予防事業を強化する。市内全ての中学2年生に脂質や血糖を調べる血液検査を実施し、結果を踏まえた授業で健康意識の向上や生活習慣の改善を図る。同市は成人の健康指標が低迷しており、生徒への指導を通じて親世代も巻き込んだ健康づくりを展開していく。

 市によると、私立校を含む中学2年生が在籍する37校で実施する。血液検査では、生活習慣病につながる脂質(中性脂肪、総コレステロール、HDLコレステロール)と血糖(HbA1c)の値を調べる。

 検査結果を踏まえ、各校で健康授業を行い、例えばペットボトル飲料にはどのくらいの砂糖が含まれているのかや、生活習慣病の予防策などを紹介する。また検査結果が基準値を超える生徒については、保護者も交えて市の保健師や栄養士による個別の健康相談などを実施する方針だ。

 市は2020~23年度にモデル校を選定して同様の事業を行ってきた。生徒や保護者へのアンケートなどで効果が確認できたことから、全ての生徒に対象を拡大することを決めた。

 12日に開かれた6月議会の一般質問で示した。

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