【関東オークス】アンデスビエントが7馬身差で逃げ切り 「馬を信じて乗りました」田口貫太騎手は重賞初制覇

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

好スタートから楽にハナへ

6月12日(水)、川崎競馬場を舞台に3歳牝馬のダート女王を決める関東オークス(JpnⅡ・ダート2100m)が行われ、単勝2.1倍の1番人気に支持されたアンデスビエントが勝利した。

前走、京都競馬場で行われたダート1800mの3歳1勝クラスでは後続に3馬身半差をつけての逃げ切り。そのレースで4着に負かしたサトノアイオライトは次走で勝利し、2着だったバスタードサフランも同じレースで2着だったことから、前走は好メンバー相手に能力の高さを見せつけていたといえる。

今回も抜群のスタートから楽にハナを奪う形。1周目のスタンド前に入った700m地点から向正面の2周目に差しかかる1300m地点にかけて、13.4-14.1-15.3と超スローペースに落とすことができた。勝負所で後続馬たちが動きを見せるも、そのまま余裕十分で直線に向くと、突き放す一方で後続に7馬身差をつけた。勝ちタイムは2:18.5(良)。2着には船橋所属で東京プリンセス賞4着から挑んだミスカッレーラ、3着には高知所属のグラインドアウトと地方所属馬が続いた。

人馬ともに重賞初制覇

アンデスビエントの母は現役時代に8勝をあげ、エンプレス杯など交流重賞3勝をあげたアンデスクイーン。父ドレフォンとの間に産まれた初仔が、同じく西園正都厩舎に所属して母と同じ舞台で重賞初制覇を飾ったというのも感慨深い。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

また騎乗したデビュー2年目の田口貫太騎手も、JRAと地方を含めてこれが重賞初制覇。「前走勝たせていただいた時も3~4コーナーからグッとハミをとる感じだったので、馬を信じて乗りました」と振り返った。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

騎乗前のパドックでは「よろしくお願いします」と、勝利後には「ありがとうございました」と礼儀正しく関係者に挨拶する姿はいつ見ても好感が持てる。「海外でも騎乗できるジョッキーになりたい」と話す田口騎手とアンデスビエントのさらなる飛躍を期待したい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。



© 株式会社グラッドキューブ