真夏日続出で熱中症警戒…外出時の味方「ハンディファン」の使い方に注意 医師が指摘する“ドライアイ”の可能性

6月も中旬になり、内陸を中心に真夏日を観測する地点が急増。暑さに慣れていないうちは、ちょっとしたお出かけでもつらい…。そんな人たちの必須アイテムになっている「ハンディファン」。デザインや機能も充実し、進化を続けていて、暑さ対策の頼れる味方である一方、使い方によっては“ドライアイ”を生じさせる可能性も…。取材してきました。

連日、暑い日が続きます。こんな日に活躍するのが手軽に“涼”を得られるハンディファン。

街の人: 「外が暑い時持ってます」 「(学校で)ほとんどみんな(どこにあてていますか)首か顔にあててます」

一方で。こんな悩みも…。

「コンタクトしてるとちょっと乾く」 「目が乾燥しやすいほうなんで、 風があたるとドライアイっていうか」

涙が蒸発、角膜が傷つきやすくなる…

多く聞かれた声が「目」への影響です。
富山県眼科医会の新田正昭会長に聞きました。(2023年7月取材)

富山県眼科医会 新田正昭会長:「ハンディファンを利用した人の涙液の破壊時間は、大体1秒から2秒、に減少するといわれています。要するに、すぐに目が乾いてしまう。そういう実験結果が出ています。ハンディファンの使い方も、そのうち眼科医からに警鐘するようになるかもしれないです」

ドライアイとは、涙の不足などが原因で目が乾き、目の表面に傷や障害が生じる病気です。

パソコンやスマートフォンなどを見続けることによってまばたきが減ることや、コンタクトレンズの長時間の使用や、夜型の生活、食生活の変化などライフスタイルも関わっていると言われています。

「ハンディファンだけじゃなくてエアコンや扇風機の風が直接目に当たると目の表面を保護している涙が蒸発し角膜がむき出しになることによって、角膜が傷つきやすくなります」

ハンディファンの風がドライアイのリスクを高めるというのです。それではどのように使用すればいいのでしょうか。

富山県眼科医会 新田正昭会長:「目に直接ファンの風をあてないようにするとか、UVカットの日傘やサングラスをするとか」

他にも目を閉じたり、顔以外に風を当てるなどの対策が有効です。ドライアイを進行させる恐れがあるハンディファン。「目」以外にも、こんな注意が必要です。

バッテリーの破損で破裂や発火のおそれも…

こちらはNITE「製品評価技術基盤機構」のハンディファンの実験映像です。ハンディファンを誤って落とすなど強い衝撃を与えてしまうと…。

バッテリーが破損すると、破裂や発火につながるおそれがあります。

もしも、強い衝撃を与えてしまった場合には使用を中断し、製造会社や販売元の修理窓口に相談しましょう。

持ち運びに便利で、ワンタッチで風を起こすハンディファン。便利な一方で、使い方を誤ると思わぬトラブルが起きることも。正しい使い方を心がけ夏を安全に快適に過ごしましょう。

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