ドクター・ドレーとスヌープ・ドッグのコラボ曲がSpotifyで10億回再生達成

Dr. Dre and Snoop Dogg - Photo: Kevin Mazur/Getty Images for Flipper's Roller Boogie Palace

ドクター・ドレー(Dr. Dre)が1999年に発表したソロ・アルバム『2001』に収録されている、スヌープ・ドッグとの傑作コラボ曲「The Next Episode」が、Spotifyで10億回ストリーミング再生を突破し、“Spotify’s Billions Club”のリストに新たに加わった。

このニュースが発表された時点で、同曲のストリーミング数は1,001,123,576再生を記録しており、ドレーにとっては同じくスヌープをフィーチャーした2001年のシングル「Still D.R.E.」に続く快挙となる。

<YouTube: 【和訳】ドクター・ドレー - The Next Episode ft. Snoop Dogg, Kurupt, Nate Dogg / Dr. Dre> 

『2001』という伝説

アルバム『2001』は、ヒップホップ史上最も影響力のあるアルバムのひとつとして知られている。1992年に『The Chronic』をリリースした後、ドクター・ドレーは90年代の残りの期間を、彼が誕生させ、普及に貢献したギャングスタ・ラップのスタイルがヒップホップ界を完全に支配するのを見守ることに費やした。ただ、それはヒップホップ界だけでなく、当時の音楽界全体を席巻していった。そして1999年11月16日、2作目のソロ・アルバム『2001』をリリースしたドクター・ドレーは、新世代の才能と1つの時代を定義するアルバムとともに王座に返り咲き、それは商業的な成功だけではなくカルチャーを一変させるような作品ともなった。

アルバム『The Chronic』は、彼を史上最も伝説的なヒップホップ・プロデューサーの一人に押し上げただけでなく、スヌープ・ドッグをスターに変えた。彼がこのアルバムで成し遂げた功績はそれだけに留まらず、その次なる傑作アルバムへの土台をも築いた。

『2001』には前作同様に多くのコラボ曲が収録されている。今やスーパースターとなったスヌープ・ドッグが参加しているのは4曲のみだが、その数の少なさはほとんど目立たない。なぜなら、そのうちの2曲が「Still D.R.E.」と「The Next Episode」という、ドクター・ドレーのカタログだけでなく、ウエストコースト・ヒップホップの歴史においても最も決定的な2曲だからだ。

また、ドレーが「The Next Episode」で故デヴィッド・アクセルロッドによる「The Edge」を巧みにサンプリングし、彼の天才的なシンフォニック・ミュージックを全世代の子供たちに紹介してくれたことにも感謝すべきだろう。

ドレーとエミネム

ドクター・ドレーは、NWAや自身のアルバムで音楽界に多大な影響を与えたのみならず、今やエミネムのキャリアをスタートさせたことでもよく知られている。『2001』はエミネムの出世に欠かせない作品であり、あの印象的な「What’s The Difference」もさることながら、このアルバムの決定的なトラックとして多くの人が記憶しているのは「Forgot About Dre」だ。

エミネムはこの年の初めに『The Slim Shady LP』をリリースしており、このアルバムにもドクター・ドレーが参加していたが、彼らの最も有名なコラボレーションはこの時点ではまだ生まれていなかった。

Written By Will Schube

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