単体として世界最大規模の太陽光発電プロジェクトが中国新疆で始動

中国電力建設集団はこのほど、単体としては世界最大規模の太陽光発電プロジェクトの送電に成功したと発表しました。

中国電力建設集団はこのほど、単体としては世界最大規模の太陽光発電プロジェクトの送電に成功したと発表しました。同プロジェクトは中国北西部の新疆ウイグル自治区の砂漠地帯で進められ、設備容量は350万キロワットに達します。

同プロジェクトは、中国のテングリ砂漠とゴビ砂漠に建設された巨大な発電プロジェクトネットワークの一部であり、多くの相互接続された発電所で構成されます。同プロジェクトには、複数の220キロボルト昇圧ステーションと送電線があり、750キロボルト変電所に接続されて、超高圧直流送電線を通して国家電力ネットワークに接続されています。

新たに送電を開始した太陽光発電パークの敷地面積は約1万3000ヘクタールです。送電網に送られる電力量は、中国の300万世帯の年間電力使用に相当する、年間平均で60億キロワット時あまりです。ルクセンブルクやパプアニューギニアのような国ならば、国全体の1年間の電力需要を賄えるとのことです。

国際エネルギリー機関(IEA)の最新データによると、中国で2023年に新規に稼働した太陽光発電の容量は、世界の他の国で稼働が始まった太陽光発電容量の合計に匹敵します。IEAの報告書は、2028年までに世界の新規再生可能エネルギー発電量の60%が中国に由来することになると予測しています。

新疆における巨大太陽光発電プロジェクトは、中国北西部太陽光資源と風力資源を活用したものだとのことです。プロジェクトを担当する専門家によると、この巨大インフラを支える鍵は、電力損失を最小限に抑えて長距離送電を可能にした先進的な送電技術にあります。

この太陽光発電プロジェクトはさらに、石油と天然ガスの輸入を減らし、エネルギーの完全自給を達成するためにも重要であり、エネルギー消費の多いチップに依存する人工知能(AI)の発展を推進する上でも極めて重要です。

太陽光発電技術の発展により、遠隔地におけるエネルギーの効率的な利用が可能になり、安価で実質的に無限の電力を新疆で生産することができるようになりました。専門家は、「これは中国のエネルギー開発にとって重要な飛躍であり、再生可能エネルギーの重要な課題のひとつである、遠隔の大生産地から大消費地への電力供給という課題が克服された」と指摘しています。(提供/CRI)

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