長江上流「甜城」の甘い「ナイトタイムエコノミー」 中国四川省内江市

長江上流「甜城」の甘い「ナイトタイムエコノミー」 中国四川省内江市

8日、色とりどりの光が織り成すレーザーショーを鑑賞する観光客。(内江=新華社配信)

  【新華社成都6月13日】中国・長江上流の支流、沱江(だこう)沿岸にある四川省内江市は「ナイトタイムエコノミー」が活況を呈している。8日に運営を開始した市内の歩行者天国「甜城金晩不夜城」を訪れると、夜10時を過ぎてもなお人々の熱気にあふれ、呼び声や笑い声が混ざり合った活気あるナイトタイムエコノミーの光景が広がっていた。

 グルメエリアでは、焼肉やザリガニ、麻辣燙(マーラータン)、辣滷(辛味の煮込みもの)、内江牛肉麺など地元の名物料理の屋台前に客があふれていた。内江市は、蔗糖蜜餞(サトウキビのはちみつ漬け)の生産が盛んなため「甜城(甘い街)」と呼ばれる。不夜城には、市内全域のスイーツやドリンク、フルーツ、テンサイなどの企業50社が出展。商品数は200種類を超える。国家級無形文化遺産「夏布刺しゅう」や焼き絵、手作り毛筆などの各地方の名産品も展示販売されている。

長江上流「甜城」の甘い「ナイトタイムエコノミー」 中国四川省内江市

8日、「甜城金晩不夜城」のグルメエリア。(内江=新華社記者/李晨曦)

 大型ドローンショーや色とりどりの光が織り成すレーザーショー、文芸公演も市民や観光客を楽しませている。同省自貢市からの観光客は「ライティングが美しく、小吃(軽食)も豊富で、特に野外ディスコはストレス解消になる」と語った。

  端午節の祝日ムードも手伝い、不夜城には連休初日に5万人余りが訪れた。

長江上流「甜城」の甘い「ナイトタイムエコノミー」 中国四川省内江市

8日、大勢の人でごった返す「甜城金晩不夜城」のグルメエリア。(内江=新華社記者/李晨曦)

  市内では甜城湖畔の夜市「星光夜街」も市民に人気の夜の消費スポットとなっている。消費者は、美食を楽しみながら、遊覧船で甜城湖をナイトクルージングできる。屋台を出展している陳佳佳(ちん・かか)さんは「景色がきれいで、雰囲気も良い。起業のチャンスを提供してくれた。夜市では毎日、コーヒーが100杯前後売れる」と話した。

  1~4月に星光夜街と湖上ナイトクルージングを訪れた観光客は累計40万人を超え、売上高は300万元(1元=約22円)余りに上った。市民の鮮雨蓓(せん・うばい)さんは「夜にこれほど多くの娯楽があるとうれしいし、幸福感を高めてくれる」と語った。(記者/李晨曦)

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