パリ代表レースは佳境へ 日本勢4番手の山下美夢有はいたって冷静「行けるなら行きたい」

大会連覇を目指す山下美夢有(撮影:米山聡明)

<ニチレイレディス 事前情報◇13日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6584ヤード・パー72>

昨年覇者の山下美夢有が会見に登場。今季はまだ優勝を手にしていない女王は「去年の方がよかったかな」と、1年前の優勝を回想した。

先週は今季4度目の2位フィニッシュを果たすも、ショットに本来の切れ味が戻ってこないことで表情は曇りがちであった。きょう、改めて調子について聞かれると、「だいぶ良くなってきているかなという感じ」と手ごたえを感じながら新袖コースに入った。また、「このコースは精度が求められる。グリーンも小さいしトリッキーなホールも多い。いかにフェアウェイキープしていくかが大事になってくる」と攻略ポイントを話す。

ディフェンディチャンピオンとして大会連覇もかかるが、それ以上にそして気になるのはパリ五輪の代表争いだ。6月24日時点の世界ランキングを基にした五輪ランクで決まり、各国上位2人に出場権が与えられるが(世界ランキング15位以内に3人以上いる国は、最大4人まで出場権を得る)、山下は同ランキングで21位についており日本勢4番手となっている。

2番手の19位・古江彩佳とは、わずかに0.09ポイント差。しかし、山下は「行けるなら行きたいですけど、目の前の試合に集中してやることが大事なのかなと思う」と過熱する代表争いとは裏腹にいたって冷静だ。

今大会と20日開幕の海外メジャー「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」の2試合ですべてが決まる。最後は「いい感じでメジャーを迎えられたらと思います」。メジャーへの足掛かり、そして代表争いも絡んでくる3日間大会は山下にとっていつも以上に濃い試合となりそうだ。(文・齊藤啓介)

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