緊張より「楽しみが大きい」山下美夢有 メジャー前週、五輪代表決定まで残り2戦

五輪代表争いで日本勢4番手の世界ランク21位(撮影/石井操)

◇国内女子◇ニチレイレディス 事前(13日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)

8月「パリ五輪」の日本代表決定まで残り2試合。山下美夢有は「行けるなら本当に行きたい。だけど、いまは目の前の一試合に集中してやるのが大事」と気合がこもる言葉で意気込んだ。

代表を決める五輪ランキングのベースは世界ランキング。各国でランク15位以内なら出場当確(最大4人)で、日本勢では8位の笹生優花だけが圏内。日本の場合、現状では「2枠」で、2番手争いが19位の古江彩佳、20位の畑岡奈紗、そして21位の山下とし烈を極めている。

緊張もある(撮影/石井操)

究極的な三つ巴の争いに「なんて言ったらいいか…」と困った顔も見せるが、心情は「緊張もしますけど、でもやっぱり一番は楽しみが大きい」。五輪も大事だが、今季はメジャーで結果を出すことが目標だ。翌週が「KPMG全米女子プロ選手権」(20日開幕/ワシントン州・サハリーCC)とあって「この試合でしっかりいい感じになってメジャーを迎えられれば」と大一番前の今週に集中している。

今週は来週のメジャーに帯同する藤野圭祐キャディとタッグ(撮影/石井操)

ツアー11勝で昨年大会優勝の山下が、2連覇のかかる大会に臨むのは10回目。過去9回のうち、予選落ちはプロ初優勝を飾った21年「KKT杯バンテリンレディス」の翌年大会のみで、7試合でトップ10入り。年間女王をかけて迎えた23年「 JLPGAツアー選手権リコーカップ」では唯一の連覇を達成。コースとの好相性を証明し、正念場に最高の結果を残してきたが、「もう去年のことは去年やなって。今年は今年」と気持ち切り替えて臨む。

今週のコースは2グリーン仕様の設計でもあり、グリーンは小さい。「このコースはショットの精度がやっぱり求められてくる。フェアウェイもトリッキーなホールが多いので、いかにフェアウェイキープしてどれだけチャンスにつけられるかが大事になってくる」。頭の中にしっかりと攻略法は入っている。(千葉県若葉区/石井操)

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