「ショットがまだモヤモヤしていて」山下美夢有は今季初Vならず4度目の2位

今季初Vに届かず4度目の2位(撮影/松本朝子)

◇国内女子◇宮里藍 サントリーレディスオープン最終日(9日)◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫)◇6526yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆4434人)

首位と1打差の2位に終わった山下美夢有は「順位は良かったけど、まだショットがしっくりこず思い切れない。モヤモヤした感じです」とこぼした。

首位と3打差7位から出て、上がり3連続を含む6バーディ、1ボギーの「67」をマークしたが、フェアウェイキープは10/14、パーオンも12/18。12番(パー5)ではライが悪かったとはいえ、珍しくシャンクするなど気持ち悪さをぬぐい去ることはできなかった。

「全米女子オープン」から帰国“即”出場のため、体力的にハードだったことは間違いない。粘り強く通算10アンダーにスコアをまとめた結果、今季の平均ストロークは「69.6748」で1位の竹田麗央に次ぐ「69.9506」に。出場12戦目で60台に突入した。それでも「もっと上を目指したいので、納得はないですね。今のショットだと、メジャーに出ても苦しい。昨年はリズムとかの面で、もっと自分のゴルフができていたと思います」と語った。

現時点で2枠が濃厚で4番手につける8月「パリ五輪」の日本代表争いが決着するまで、残り2試合。ラストスパートでさらに調子を上げたい。

初めて首位で迎えた最終日(撮影/松本朝子)

ツアー初優勝を狙った内田ことこは3位でフィニッシュ。プロ4年目で初めて首位で迎えた最終日に4バーディ、3ボギーの「71」とスコアを伸ばし切れなかった。最終18番で5mのバーディパットが決まっていれば、8月「AIG女子オープン(全英女子)」の出場権を手にできたが、3位で並んだ吉本ひかるに世界ランキングの差(吉本は186位、内田は304位)で及ばなかった。

内田は「いい感じの緊張感がありました。全英の出場権も頭にありました」と言う。この日はアイアンこそ本来の調子だったが、ドライバーの精度がもう一つだったことが悔やまれる。

それでも、得たものは大きい。シード1年目の今季、前週までは出場14試合で予選落ち6回で最高位は5月「ブリヂストンレディス」の23位。「ずっと結果が出なかったけど、今回の結果でやる気が出ます。また頑張ろうという気持ちになれます」と前向きだった。(神戸市北区/加藤裕一)

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