台湾中銀、政策金利据え置き インフレ予測を下方修正

[台北 13日 ロイター] - 台湾中央銀行は13日、政策金利を市場の予想通り2%に据え置いた。

中銀の楊金龍総裁はインフレ率が鈍化傾向にあるとした上で「金融政策のトーンはさらなる引き締めだ」と発言。台湾のインフレ率は相対的に低いため、政策変更は「段階的で小刻み」になるとし「金融政策の引き締めはインフレ期待の抑制に寄与する」と述べた。

今年の消費者物価指数(CPI)上昇率の予測は2.16%から2.12%に下方修正した。

今年の経済成長予測は3月時点の3.22%から3.77%に上方修正。人工知能(AI)など「新たな新興技術アプリケーション」の需要が高まっていると指摘した。

また、不動産価格の上昇抑制に向け、銀行の預金準備率を25ベーシスポイント(bp)引き上げた。楊総裁は今回の措置により、銀行が投資と新規融資に慎重になり、不動産市場への資金流入が減るとの見方を示した。

ファースト・キャピタル・マネジメントのアナリストは、次回9月の会合でも預金準備率の引き上げがあるかもしれないが、利上げはないだろうと予想。「全面的な引き締めが必要な状況ではない」と述べた。

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