認知症の父親を暴行死 32歳男に懲役4年6カ月の判決 「不遇な境遇」も「短絡的かつ身勝手」 札幌地裁

自宅で父親を殴り、死亡させた罪に問われている男の裁判員裁判で、札幌地裁は13日、男に懲役4年6カ月の判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、札幌市南区の土田龍太被告(32)は今年1月、同居する父親の英行さん(当時56)の脇腹などを殴り、外傷性ショックで死亡させた罪に問われています。検察側は、土田被告に懲役6年を求刑していました。

判決で、札幌地裁の吉戒純一裁判長は「被告は家族の協力も十分ではない中で、認知症を発症した被害者への対応を担うという、不遇な境遇に置かれていた」と指摘した上で、「落ち度のない被害者に強度の暴行に及んだことは、あまりに短絡的かつ身勝手と言わざるを得ない」として、土田被告に懲役4年6カ月の判決を言い渡しました。

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