【データで紐解くMLB④】バットの芯を外して強打を許さない! 最新データで明らかになった強打者の難敵

MLBのトラッキングデータ「STATCAST」の新しいバット追跡指標によって、強打者・好打者のバッティングが明らかになったが、そのデータから強打を許さない投手がいることも見えてきた。強打者を悩ます投手とは?

「STATCAST」に新たに登場した「バット・トラッキング・データ」によって、バットスピードやコンタクトなど打者のバッティングが数値で明らかにされた。そのなかには、打者がどれだけバットの芯で投球を捉えたかを示す「スクエアアップ率」があり、トップはMLBで最高の打率.326をマークするパドレスのルイス・アライズの46.1%、2位はドジャースのムーキー・ベッツ(38.1%)とMLBを代表する好打者が並ぶ。このデータから、打者が芯を外される投球で強打を防ぐ投手も明らかになった。

投手の「スクエアアップ率」トップの17.1%が、オリオールズのカイル・ブラディッシュ。メジャー2年目の2023年に覚醒し、12勝(7敗)、リーグ3位の防御率2.83でチームの9年ぶり地区優勝に貢献し、サイ・ヤング賞投票では4位だった。今季はUCL(内側側副靱帯)の捻挫で開幕は出遅れるも、5月2日(日本時間3日)に復帰後は7先発で負けなしの2勝。7先発&30イニング以上では1989年以来球団初となる被本塁打ゼロを記録した。

2位は17.4%のマッケンジー・ゴア(ナショナルズ)。2022年8月にフアン・ソト(現ヤンキース)、ジョシュ・ベルとのトレードでパドレスからナショナルズへ移籍。2023年は被本塁打リーグワースト5位タイの27被弾を浴びたが、今季はここまで13先発で6被弾。被本塁打率は1.78から0.79へ、被長打率も.459から.398に改善されている。

そして3位がフレディ・ペラルタ(ブリュワーズ)の17.5%。2023年に奪った三振はリーグ5位の210。奪三振率11.41から、今季は同5位タイの11.72とさらに磨きがかかっている。

バットの芯を外す投球術で打者を翻弄する投手たち。このようなデータを知ったうえで観戦すれば、またゲームを見る楽しみが増える。豊富なデータが公開されているMLBならではの楽しみ方がここにある。

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